
ウクライナが7月27日(現地時間)、ロシア・サンクトペテルブルクにドローン攻撃を仕掛けた。標的となったのは、プーチン大統領が出席していた「ロシア海軍の日」の式典。ロシア側は空港を一時閉鎖し、厳戒態勢を敷いた。
ロシア国防省によると、防空部隊がウクライナの固定翼ドローン291機を撃墜。レニングラード州知事の発表では、州内でも10機以上の無人機が迎撃され、その破片により女性1人が負傷したという。市内のプルコヴォ空港は約5時間にわたって閉鎖され、57便が遅延、22便が他空港に迂回した。
本来であれば、海軍の日にはネヴァ川沿いを軍艦が航行する大規模なパレードが行われるが、今年は安全上の理由で中止。代わりに、プーチン大統領が出席する縮小版の式典が実施された。
プーチン大統領はこの日、哨戒艇でサンクトペテルブルクの海軍本部を訪問。太平洋、北極海、バルト海、カスピ海に展開する150隻以上の艦船と約1万5,000人の軍人による訓練を視察した。
演説では「本日は任務の現場で祝日を迎え、艦隊の戦闘準備態勢を確認している」と語り、軍への信頼を強調した。
ロシアでは昨年もウクライナが海軍パレードを狙った攻撃を計画していたと疑っていた経緯があり、今年の厳重な警備とドローン攻撃の応酬が重なり、軍事的な緊張は一段と高まっている。
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