
ロシアはウクライナ戦争の交渉において、既存の核心的要求を譲歩する意思がないことを改めて示唆した。外交・政治的解決を望むと表明しつつも、戦争目標が達成されるまで軍事作戦を継続すると強調した。
Newsisの報道によると、クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は27日(現地時間)、ロシアとウクライナの今後の二国間関係に関するタス通信の質問に対し、「現時点では非常に理論的な問題だ」とした上で、「問題を完全に解決し、特別軍事作戦に課せられた目標の達成を確実にすることが先決だ」と答えた。
ロシアは2022年の全面侵攻開始時に、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟禁止、非武装化、ロシア語・文化・宗教の法的保障などを要求した。さらに、2014年のクリミア半島併合と2022年のルハンスク、ドネツク、ザポリージャ、ヘルソンの4州併合の承認も求めている。
ペスコフ報道官は「政治・外交的解決を望む」としながらも、「ウクライナとその西側支援国が対話の提案をすべて拒否しているため、軍事作戦が継続している」と主張した。
しかし、キーウ・インディペンデント紙は、これらの要求がウクライナにとって事実上の降伏を意味するため、受け入れがたいものだと指摘している。
実際、ウクライナは領土割譲や軍事力の弱体化に関するすべての要求を一貫して拒否してきた。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、あらゆる平和は無条件の停戦から始まるべきだと強調している。
この発言は、ロシアとウクライナの第3回停戦交渉から数日を経て出されたものだ。
両国は5月16日と6月2日に続き、7月23日に3回目の停戦交渉を行ったが、予想通り突破口は見出せなかった。
特にウクライナは、ゼレンスキー大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領による8月末の首脳会談を提案したが、ロシア側は「首脳会談は停戦和解の完了後にのみ可能だが、30日以内の和解は事実上困難だ」として拒否した。
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