
ガザ地区のハマスは3日(現地時間)、国際赤十字委員会(ICRC)から要請があれば、同地区内のイスラエル人質に食料や医薬品を届ける用意があると発表した。
ハマスの武装組織アルカッサム旅団のアブ・オベイダ報道官は、実施の条件として「ガザ地区全域への救援物資搬入を可能にする国境封鎖の解除と、配布中の空爆・砲撃の停止」を挙げた。
オベイダ報道官は「ハマスが人質を意図的に飢餓状態に陥れているとの見方を否定し、人質は戦闘員や一般市民と同じ食事をとっている。封鎖や飢餓作戦の状況下で特別扱いはしない」と述べた。
この発表は、数時間前にイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相がICRCイスラエル支部責任者ジュリアン・レリソン氏に電話し、ガザ地区の人質への食料と医薬品の緊急搬送を要請した後に行われた。
7月31日から8月2日にかけ、ハマスとパレスチナ・イスラム聖戦(PIJ)は、イスラエル人質3人が飢餓で衰弱した様子を映した動画を公開した。
この動画を受け、イスラエル国内では抗議デモが拡大し、デモ参加者は政府に対し、ガザ地区の人質解放に向けた停戦交渉を早急に妥結するよう要求した。
ネタニヤフ首相はICRCに支援を要請したが、ハマス側は協力には条件があると主張し、イスラエル人質だけを飢餓状態にしたわけではないと反論した。
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