
ドナルド・トランプ米大統領が態度を一転させたことが、11日(現地時間)に改めて示された。
トランプ大統領は、つい先日まで辞任を迫っていた米半導体大手インテルのCEOを、この日は「成功した経営者だ」と評価した。
トランプ氏がインテルへの圧力をやめ、称賛に転じると、インテル株は時間外取引で2%上昇した。
自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、トランプ氏は「インテルのリップ・ブー・タン氏と会った」とし、「その場にはハワード・ラトニック商務長官、スコット・ベッセント財務長官も同席した」と明らかにした。
さらに「非常に興味深い会合だった」と述べ、「彼(タンCEO)の成功とキャリア上の飛躍に関する驚くべき話を聞いた」と説明。「タン氏と私の閣僚らはしばらく協議を行い、来週には私に提案書を持参する予定だ」と付け加えた。
タン氏は2022年からインテルの取締役を務め、今年3月にパット・ゲルシンガー氏の後任としてCEOに就任した。
しかし先週、共和党のトム・コットン上院議員(アーカンソー州)がタン氏と中国との関係に疑問を呈したことをきっかけに、トランプ大統領はタン氏に辞任を迫り始めた。
米商務省によると、タン氏がCEOを務めていたソフトウェア企業ケイデンス・デザインは、中国軍の近代化や核兵器開発に利用され得るスーパーコンピューターの開発に必要な機微技術を、中国の大学に不正に提供していたという。タン氏はインテル入社前の2009〜2021年に同社のCEOを務めており、この期間に不正が行われたとされる。
この件についてトランプ大統領は7日、トゥルース・ソーシャルへの投稿で、タン氏が「対立の中心にある」とし、「即時辞任すべきだ」と要求した。また、「(辞任以外に)この問題の解決策はない」と断言していた。
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