
ロシアが核弾頭の搭載も可能な新型原子力推進式・大陸間巡航ミサイルの試験発射を準備しているとの情報が浮上した。米国のドナルド・トランプ大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の首脳会談を目前に控え、この軍事的動きに周辺国の緊張が高まっている。
14日(現地時間)、ロイター通信の報道によると、米ミドルベリー国際学研究所のジェフリー・ルイス東アジア不拡散プログラム所長と、米シンクタンク・CNAのディッカー・イヴェレス研究員(Decker Eveleth)が、民間衛星企業「Planet Labs」の最近数週間の衛星画像を分析したという。
画像では、バレンツ海のノヴァヤゼムリャ諸島にあるパンクォヴォ試験場(Pankovo)で、ロシアの新型原子力推進式・大陸間巡航ミサイル「9M730・ブレヴェスニク」の試験に関連する航空機や船舶が確認された。ブレヴェスニクは核弾頭搭載が可能で、長時間の低空飛行により米国のミサイル防衛システムを回避できるとされる。
米連邦航空局(FAA)の安全通知サービスによると、ロシアは8月9日から22日を試験可能期間とする複数の通知を発令したという。ロシアとバレンツ海の領海を接するノルウェー軍当局は、「バレンツ海はロシアのミサイル試験の主要地域だ」とし、試験準備活動を示唆する状況はあるものの、具体的な武器の種類は確認しないと述べた。
ルイス所長は今週のロシアの試験可能性に言及し、15日に米アラスカで予定される米露首脳会談に影を落とす可能性があると指摘した。
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