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「一時的占領など存在しない」…ロシア支配の記憶を持つバルト三国がウクライナに放った衝撃のメッセージ

竹内智子 アクセス  

引用:ニューシス
引用:ニューシス

12日、欧州のバルト三国であるリトアニア、ラトビア、エストニアの外相が、英紙『フィナンシャル・タイムズ(FT)』に共同寄稿した。

3カ国の外相は「ロシアによる他国領土の占領は一時的ではない」と強調し、「ウクライナの領土交換による事実上の併合は平和をもたらさず、長期にわたる残虐な征服につながる可能性がある」と主張した。アラスカでの米露首脳会談では「領土交換」の可能性が取り沙汰されている。

ウクライナの一部地域は一時的かつ事実上占領され、返還への期待が高まっている。だが歴史は再考を促す。バルト三国は、ロシアの占領が何を意味するか、そして「一時的占領」が半世紀に及ぶことを理解している。

1939年、ヨシフ・スターリンとアドルフ・ヒトラーは独ソ不可侵条約でヨーロッパ分割に合意。翌1940年、ソ連軍がエストニア、ラトビア、リトアニアを占領・併合し、大量虐殺と強制追放を行った。続く1941年のナチス占領はさらなる弾圧とホロコーストを招き、1944年のソ連軍再占領はバルト地域に一層の流血と恐怖をもたらした。

多くの西側諸国はソ連によるバルト三国併合を公式には認めなかったが、600万人の市民に国際法は何の保護も与えなかった。地下抵抗運動で2万5000人以上が命を落とし、20万人以上がシベリアに追放され強制収容所で飢え死にした。

さらに約15万人が隣接する共産主義国家に強制移住させられ、バルト三国では約4万3000人の子どもが拉致され、ルーツを知らぬまま育てられた。1944年に赤軍が戻ると、30万人以上の市民が即時追放された。残留した人々は攻撃的なロシア化、大規模移住、教育・労働・私生活への国家的抑圧に耐え、独立回復から35年を経た現在も影響が残る。

現在、600万人のウクライナ国民がロシア占領下に置かれている。脱出した人々は拷問、投獄、大規模監視、プロパガンダ、旧ソ連時代を想起させる残虐行為を目撃したと証言する。公式記録によれば、数千人の子どもが拉致されロシアの家庭や施設で育てられ、数千人の戦争捕虜と民間人拘束者が日々拷問と屈辱的な扱いを受けている。

ブチャやイルピンの集団埋葬地は、ロシア占領軍が大量虐殺を支配の手段として用いたことを示す。ウクライナが管理するドネツク地域には約30万人の民間人が居住し、ザポリージャとヘルソン地域には約100万人が残っている。

バルト三国の事例は、ロシアが支配権を握れば、その後遺症が数十年に及ぶ苦痛で測られることを示している。「一時的な占領」は単なる猶予ではなく、アイデンティティ、自由、生命を体系的に破壊する行為だ。

主権と領土保全は抽象的な外交理念ではない。不安定な休戦のために領土を交換する発想は、過去の過ちを繰り返し、歴史の最も暗い時期を再現することにつながる。

永続的な平和は力によってのみ確保される。すなわち、ロシアへの圧力を維持する揺るぎない大西洋同盟、ウクライナが国民と領土を防衛できるよう最大限の支援を行うこと、そして自国の防衛と安全保障への長期的・継続的な投資である。

竹内智子
takeuchit@kangnamtimes.jp

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