
ロシアは過去5日間、「外交の時間」にもウクライナへの攻撃を止めなかったと、ウクライナのメディアが20日(現地時間)に報じた。キエフ・インディペンデントによると、米国のドナルド・トランプ大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の15日のアラスカ首脳会談以降、ウクライナ全土でロシアの攻撃により、少なくとも31人の民間人が死亡し、145人が負傷したという。
プーチン大統領がアラスカ・アンカレッジでレッドカーペットを歩む数時間前にも、民間人6人が死亡し、17人が負傷した。翌16日にはヘルソン州で3人が死亡し、12人が負傷した。ヘルソンでは、民間人を標的としたロシアの一人称視点(FPV)ドローン(無人機)攻撃が「人間サファリ(human safari)」と呼ばれるほど残虐な攻撃を続けている。ヘルソンの住民は「市内を歩くのは、宝くじに当たるようなもの。砲撃やドローン攻撃を予測したり回避したりできないからだ」と語った。
17日には5人が死亡し、11人が負傷した。翌日、ホワイトハウスでウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と欧州主要首脳らとの会談前には、ウクライナ全土で13人が命を落とし、65人が負傷した。
メディアは、米国とウクライナ、欧州の首脳が会談する数時間前に、ロシア軍がザポリージャ地域にミサイルを発射し、3人が死亡、30人が負傷したと報じた。ゼレンスキー大統領はこの攻撃を非難し、「プーチン大統領は今日、ワシントンDCで停戦会談が開催されることを承知している。ウクライナと欧州を圧迫し、外交的努力を損なうために、故意に人々を殺している」と批判した。
19日にはウクライナ中部地域にミサイル攻撃が行われ、20日には5人が死亡し、34人が負傷した。そのうち14人はスームィ州で負傷した。ゼレンスキー大統領は「生後5か月と、4歳および6歳の子どもたちが負傷した家族が、攻撃後に助けを求めてきた」と述べた。

国連人権監視団は「今年7月、ウクライナで少なくとも286人の民間人が死亡し、1,388人が負傷した」と13日に発表した。これはロシアの全面侵攻初年を除けば最多の数字だ。ウクライナの国連人権監視団長は「民間人の死傷者数が2か月連続で、3年ぶりの最多記録になった」と指摘した。死亡者の40%はミサイルなどの長距離兵器、24%は短距離ドローンによるものだった。
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