英・仏・独、対イラン制裁再開を警告…イラン、核査察受け入れなるか

イランの核開発問題をめぐり、英国・フランス・ドイツの欧州3か国は早ければ28日(現地時間)にも国連制裁を再開する手続きに着手する方針を固めた。制裁発動まで1か月の猶予を設け、イランに前向きな対応を促す狙いとみられる。
ロイター通信は27日、4人の外交筋の話として報じた。英・仏・独の欧州3か国は前日のイランとの会談で具体的な譲歩を引き出せなかったとして、制裁復活(スナップバック)の手続きを進めることを決定したという。
欧州3か国はイランに対し、国際原子力機関(IAEA)の査察を全面再開し、米国との協議に応じれば、最長6か月間スナップバック発動を猶予すると提案した。査察には、6月の米国とイスラエルの攻撃後もイランに大量の濃縮ウランが残存しているとの疑惑の確認も含まれる。イランが受け入れなければ、30日後には金融・銀行、石油化学、防衛など広範な制裁が復活する。ある外交官は「安保理に要請文書が提出された時点から本格的な交渉が始まる」と語った。
IAEAの査察団は前日、約2か月ぶりにイラン入りしたが、実質的な活動は再開できていない。査察はブシェール原子力発電所の燃料交換監視にとどまり、濃縮ウランが存在する可能性が高い主要施設への立ち入りは認められていない。
ラファエル・グロッシIAEA事務局長はAP通信に対し「査察団が戻ったこと自体は重要だが、主要施設へのアクセスは依然として課題だ」と述べた。
IAEAによると、イランは兵器級(90%)に近い60%までウランを濃縮し、6月13日のイスラエルによる12日間の空爆が始まる前には、最大6発の核兵器を製造可能な量を確保していたとされる。ただし、核兵器の製造にはさらに時間がかかり、組織的な開発計画が進んでいる証拠はないとした。国際社会は、イランが決断すれば短期間で核兵器を保有する「核兵器保有直前国」になり得ると警戒している。
イランは先月以降、制裁が再開されれば核拡散防止条約(NPT)からの脱退を含む「厳しい対応」を取ると警告してきた。実際にNPTを脱退すればIAEAの査察が不可能となり、核兵器保有のリスクが一気に高まる。これに対しサウジアラビアなど周辺国も核開発に着手すると警告しており、米国やイスラエルによる先制攻撃から戦闘に発展する可能性も否定できない。このため、イランはこれまで警告にとどめ、実際のNPT脱退には踏み切っていない。
イラン関係筋はAP通信に「米国が交渉期間中の軍事攻撃を控えると保証した場合にのみ協議に応じる」と述べた。
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