パイネットワーク(Pi Network)が発行する暗号資産パイコインが、短期的な抵抗線を突破し、上昇基調を見せた。しかし、長期的な回復については依然として慎重な姿勢が求められる。

パイコインは31日(日本時間)午後3時20分時点で前日比5.75%上昇し、0.38ドル(約56円)前後で取引されている。短期的には買いが優勢となっているが、この値動きが転換点なのか、一時的な反発にとどまるのかは判断が難しいと指摘されている。
AMBクリプトなどによると、パイコインは日足チャートで依然として明確な下降トレンドを形成している。特に今年2月の高値2.98ドル(約438円)から現在まで約87%下落しており、長期保有者にとっては大きな損失が続いていると説明した。ただし、7月末以降は下落ペースが緩やかになり、直近5週間の安値は徐々に上昇する傾向を見せていると明らかにした。
相対力指数(RSI)は現在48.83まで上昇し、中立水準の50に接近している。一般的にRSIが50を超えるとモメンタム転換の初期シグナルとされるが、過去の事例を見る限り楽観は禁物だ。8月初めにもRSIが50を超え、価格は0.435ドル(約64円)まで反発した後、16日間で23%下落し、上昇分を帳消しにした経緯がある。
また、取引量ベースの指標であるOBV(オンバランスボリューム)は、まだ明確な反発を示していない。これは現物市場への実質的な買いが流入していないことを意味し、長期的な上昇を期待するのは時期尚早だと示した。
一方、短期の2時間足チャートでは一部ポジティブなシグナルが確認された。このチャートでは0.368ドル(約54円)のラインが支持線として機能しており、特にこのラインは過去に売りが集中したベアリッシュ・オーダーブロックが存在した地点で、これを上方突破したことは短期的な強気転換のシグナルと見られる。RSIも力強さを維持しており、OBVは25日の0.335ドル(約49円)の安値以降、着実に上昇傾向を示しており、買い圧力が強まっていることを示唆している。
結局のところ、短期的には0.368ドル(約54円)のラインが支持線として維持されれば、さらなる上昇の余地があると考えられる。しかし、長期的なトレンドが依然として下落基調であることから、スイングトレーダーや中長期投資家の立場では慎重さが求められます。特にビットコイン(BTC)が11万ドル(約1,616万3,929円)を下回っている状況では、市場全体の弱気ムードがパイコインの上昇を制限する可能性もあると示した。
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