
エヌビディアの株価は直近4営業日連続で下落し、50日移動平均線を下回ったことで、短期的なモメンタムの弱まりが懸念されている。
同社株は2日(現地時間)、前日比2%安の170.74ドル(約2万5,365円)で取引を終え、50日移動平均線(171.06ドル、約2万5,413円)を割り込むのは今年5月以来となる。
テクニカル分析では、この指標が短期的な上昇トレンドの持続性を判断する重要な基準とされる。
キングスビュー・パートナーズのチーフテクニカルアナリスト、バフ・ドーマイヤー氏は「モメンタムは既に崩れている」と指摘し、短期的な株価の先行きに警戒感を示した。
また、今後の支持線として160ドル(約2万3,770円)、その次に145ドル(約2万1,541円)を挙げ、「145ドルを下回れば、同社の成長シナリオに大きな疑問が投げかけられるだろう」と付け加えた。
最近のエヌビディア株価は、地政学的緊張および過大評価論を背景に調整局面に入っている。直近4営業日で6%以上下落し、時価総額は約2,860億ドル(約42兆4,982億9,832万円)減少した。
ただし、中長期的なトレンドは依然として上昇基調だ。エヌビディアは4月の安値から80%以上上昇し、時価総額4兆1,000億ドル(約609兆2,413億万円)で世界最大企業の座を維持している。
同社は先に、AI関連インフラ投資の拡大ペースに対する投資家の懸念を反映し、やや慎重な売上見通しを示していた。
それにもかかわらず、ウォール街のアナリストは概ね楽観的な見方を維持しており、平均目標株価は現在の水準から20%以上の上昇余地があるとしている。
ドーマイヤー氏は「長期的な投資機会は依然として存在するが、短期から中期的には天井を打った可能性がある」と述べた。
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