
ロシアとウクライナの和平交渉が膠着する中、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は3日(現地時間)、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領との会談に応じる準備が整っていると表明した。
CNNやタス通信などの海外メディアは、プーチン氏が同日夜、中国訪問を終えて北京で開いた記者会見でこのように述べたと伝えている。
プーチン大統領は「ドナルド(トランプ米大統領)がそのような会談が可能かどうか尋ねてきた。私は可能だと答えた」と語り、「ゼレンスキー氏が準備を整え、モスクワを訪れるのであれば会談は実現するだろう」と述べた。
さらにプーチン大統領は、ゼレンスキー大統領との会談を「これまで拒否したことはない」と強調した。
ただし、CNNは、ウクライナが第三国ではなくモスクワでの首脳会談を受け入れる可能性は低いと指摘している。ウクライナ側は、2022年のロシア侵攻以降、ゼレンスキー大統領を暗殺しようとするロシアの陰謀を複数回摘発したと主張している。
これに先立ち、トランプ米大統領はプーチン大統領とゼレンスキー大統領の会談の期限として2週間を提示していた。期限の1日後を迎えたが、ロシアがどのような対応を取るかは明らかにされていない。
また、プーチン大統領はウクライナ紛争について「トンネルの先に光が見える」と述べ、解決の可能性を示唆する一方で、和平協定が成立しなければロシアは軍事作戦を継続すると語った。
さらに、ウクライナ戦争に関して米国や欧州など西側諸国が課した制裁に対しては、平然とした姿勢を見せた。プーチン大統領は「我々は気にしていない」と述べ、先ごろ中国・天津で開かれた上海協力機構(SCO)首脳会議でも他国の指導者と制裁問題について協議しなかったことを明らかにした。
プーチン大統領はウクライナの安全保障に関する質問に対し、「ウクライナを含むすべての国が安全保障を享受すべきだ」と強調した。
また、安全保障は和平協定の一環であり、「領土交換とは関係ない」と明言した。
さらには、「率直に言えば、我々が戦っているのは領土のためではなく、その地に暮らす人々の権利、ロシア語を話し、伝統の中で生きる人々のためだ」と主張した。
加えて、先月31日から始まった4日間の中国訪問については、「有意義で実りのある訪問だった」と評価した。
またプーチン大統領は、トランプ大統領が中国で会合した北朝鮮・中国・ロシアの首脳が「反米共謀」を行ったとする主張に不快感を示したことについて、「トランプ大統領にはユーモアのセンスがある」と述べ、さらに「(軍事パレードでは)現米政権に否定的な発言をした者は誰もいなかった」と語った。
また、プーチン大統領はトランプ大統領をモスクワに招待したことを認めたものの、日程はまだ確定していないと述べた。
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