
ロシアが開戦以来初めてウクライナ政府庁舎を攻撃し、欧州各国の首脳や高官から非難の声が相次いでいる。
海外メディア『ニューシス』によると、欧州連合(EU)のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は7日(現地時間)、X(旧ツイッター)で「昨夜、ロシアが政府施設や民家を標的に過去最大規模のドローン・ミサイル攻撃を行った」と述べ、「クレムリンは外交を愚弄している」と厳しく批判した。
さらに委員長は、ロシアが国際法を踏みにじり無差別な殺戮を続けていると指摘。「欧州はウクライナを全面的に支持し、その立場は今後も揺るがない」と強調したうえで、「制裁をさらに強化し圧力を強めていく。殺戮は止めなければならない」と訴えた。
アントニオ・コスタ欧州理事会議長は「平和を語りながら爆撃を強め、政府施設や民家を狙うのがプーチン流の『平和』だ」と指摘し、「ロシアは自らこの戦争を始め、続けることを選んでいる」と強く非難した。
さらに「同盟国やパートナーとの緊密な協力を通じてウクライナの防衛を強化し、追加制裁によってロシアへの圧力を高めるべきだ」と述べ、犠牲者や負傷者、その家族への弔意を示した。
一方、ジョセップ・ボレルEU外交・安全保障政策上級代表も「ロシアの攻撃はすべて意図的な選択であり、明確なメッセージだ」と強調。「キーウの政府庁舎を含む本日の空爆は、緊張を一層高める明白な行為だ。ウクライナへの防衛支援と対ロ制裁の強化を続けていく」と述べた。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は「ロシアは昨夜も数百機のドローンと数十発のミサイルをウクライナに撃ち込み、無差別な爆撃を行った」と述べ、「ロシアは自らを戦争とテロの論理に囚われている」と強く非難した。
ラトビアのエドガルス・リンケービッチ大統領も「ロシアはウクライナの民間インフラを積極的に攻撃して緊張を高め、ついにはキーウの政府施設まで標的とした」と指摘。「メッセージは明白だ。クレムリンが望んでいるのは平和ではなく戦争だ」と断じた。
モルドバのマイア・サンドゥ大統領は「ロシアがいま示しているのは、虚偽と民間人を無差別に殺戮する数千発のミサイルだけだ」と批判。今回の空爆を「テロ行為」と位置づけ、「モルドバは断固としてウクライナの側に立つ」と表明した。
フィンランドのペッテリ・オルポ首相も「ロシアはウクライナの都市で住宅を狙い、罪のない民間人を死傷させ、政府施設にまで被害を及ぼした」と非難。「ロシアへの制裁と圧力をさらに強化すべきだ」と訴えた。
エストニアのカヤ・カッラス首相は「わずか一晩で805機のドローンと多数のミサイルが発射され、その多くが民間人を標的にした」と指摘。「プーチンは嘘をつき、ロシアは意図的に平和ではなく、死と戦争を選んでいる」と非難した。
一方、ゼレンスキー大統領は各国首脳や高官からの支援に感謝を示し、ロシアの攻撃を「無慈悲な空爆」と位置づけた。さらに「世界はクレムリンの犯罪者たちに殺戮を止めさせるよう圧力をかけられる」と述べ、「必要なのは政治的意思だけだ」と強調した。
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