
アメリカ合衆国上院銀行委員会は10日(現地時間)、ドナルド・トランプ米大統領のホワイトハウス首席経済顧問スティーブン・ミラン氏を連邦準備制度理事会(FRB)理事に指名する案を13対11で可決した。これにより、ミラン氏は8月初めに辞任したアドリアナ・クグラー氏の後任として、来年初頭までFRB理事を務めることになる。
海外メディアによると、この日、銀行委員会に属する共和党議員13名がミラン氏の指名を本会議に付託する投票を行い、民主党議員11名は全員が反対票を投じた。
トランプ大統領は8月に突如辞任したクグラー氏の後任として、ミラン氏を大統領経済諮問委員会(CEA)委員長に指名していた。クグラー氏はFRB理事会に対し辞任の理由を明かさなかった。
上院本会議で承認されれば、ミラン氏はクグラー氏の任期が終了する来年1月31日まで在任することになる。
ミラン氏はFRB理事に承認された場合、CEAを辞任せず、無給休暇を取得すると表明しており、この発言が上院民主党議員の怒りを買っている。民主党側は、ミラン氏がFRB理事に任命されれば委員会を辞任すべきだと主張している。
トランプ大統領はミラン氏を指名する際、「恒久的な後任を引き続き探す」と述べ、中央銀行理事会に対し14年任期の別の人物を指名する可能性を示唆した。
またトランプ大統領は先月、サラ・クックFRB理事が過去に住宅ローン詐欺を犯したとの疑惑を提起し、彼女の解任を発表した。クック理事はこの主張を否定しており、ワシントン連邦地方裁判所はこの日、クック氏の解任措置を一時停止するよう命じた。
クック氏が解任されれば、トランプ大統領は7人のFRB理事会メンバーのうち、現副議長ミシェル・ボウマン氏とクリストファー・ウォラー理事を含め、ミラン氏とクック氏の後任など4人を自身の意向で選出できることになる。
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