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「米中の制空権争いに新局面」戦闘機性能競争を超え、“電波とAIが支配する戦争”へ拡大中

有馬侑之介 アクセス  

ステルス機より恐ろしい「ネットワーク戦争」…米中が変える戦争のルール

◆戦闘機性能競争から軍事戦略・技術対決へ

インド太平洋地域の制空権をめぐる米国と中国の競争が、新たな段階に入ろうとしている。

どちらがより優れた戦闘機を保有するかという単純な比較を超え、軍事戦略や技術など多方面へと対立が広がっている。

引用:米空軍
引用:米空軍

米国は先進ステルス機とネットワーク能力を活用し、従来より高い打撃力を確保する「分散協力航空作戦(DCAO)」の概念を前面に押し出す構えだ。

これは、中国がミサイルや空母などを投入し特定作戦地域への接近を阻止・活動を拒否する「接近阻止・地域拒否(A2AD)」戦略に対抗するカードでもある。

一方、中国は米軍の指揮統制体制を揺さぶり、ネットワークを攪乱・攻撃できる電子戦技術の開発に力を注ぐ。

米軍の強みであるリアルタイム情報共有ネットワークを狙った動きだ。

米中双方は、単なる武力誇示を超えて非対称手段で実効的な制空能力を確立しようとしている。

引用:世界日報
引用:世界日報

◆中国の脅威に対抗する米国:分散協力航空作戦

冷戦期から1990年代まで、米空軍は数十機の戦闘機を一斉投入して敵を爆撃・無力化する手法で湾岸戦争やコソボ紛争、イラク・アフガン戦争を優位に進めてきた。

しかし2000年代以降、中国がA2/AD戦略で防空網や早期警戒・海上攻撃能力を強化するなか、従来の大規模部隊集中投入方式はリスクが高まり、効果が薄れるとの指摘が出ている。

このため米空軍・海軍は、小規模戦力を広域に分散し、高度なネットワークでリアルタイム連結する手法を発展させた。

戦場各地に分散した部隊をネットワークで結び、単一部隊のように運用する考え方だ。

引用:世界日報
引用:世界日報

戦闘機・無人機・情報・電子戦システムがリアルタイム情報共有ネットワークを基に協力して任務を遂行。

中央集権型ではなく分散統制方式を採用し、指揮部と断絶した状況でも迅速な判断を可能にする。

これにより敵レーダーや防空網回避の可能性が高まり、生存性が向上した。

小規模部隊ゆえ柔軟な対応ができ、敵の動きや天候変化に応じたリアルタイム目標再配分も可能となる。

ウクライナ戦争初期にも同様の戦術が限定的に実現し、米軍も各種空中訓練で検証を進めている。

米空軍・海軍に配備されるF-35ステルス戦闘機はこの方式を容易にする基盤だ。

引用:米空軍
引用:米空軍

昆虫サイズのレーダー反射しか返さず探知リスクを低減。

AESAレーダーや電子光学目標システム(EOTS)、電子戦警報受信機(RWR)が収集した情報を中央コンピューターが統合・分析しパイロットに提供する。

米軍偵察資産の情報も高速・大容量ネットワーク経由で共有され、状況認識能力が飛躍的に向上する。

米空軍はさらに第6世代ステルス戦闘機F-47の開発を進めており、F-35以上の性能を発揮するF-47が登場すれば、ネットワークと情報融合による分散作戦は一段と威力を増すとみられる。

ただし、広大な戦場に小規模戦力を同時運用するには指揮体制が複雑化しやすく、プロトコル標準化や事前訓練不足で実行に支障をきたす恐れがある。

多国籍連合空中作戦ではこうした課題が顕著だ。

また滑走路・燃料・武装補給体制などを備えた拠点を事前確保する必要もある。

◆電子戦に投資する中国

米軍の分散協力航空作戦には安定した指揮通信・ネットワーク体制が不可欠だ。通信網が断絶・遅延すれば小規模部隊の同時行動が困難となり、戦力が低下する。

電波妨害やサイバー攻撃など電子戦への脆弱性が指摘される所以である。

中国はこうした弱点を突く構えを見せ、大規模な電子戦投資を進めている。

3日に北京・天安門広場で行われた戦勝80周年式典では各種ミサイルに加え電子戦・通信装備が異例公開され、米軍への電子戦能力を誇示したと解釈されている。

米国防総省は2022年の中国軍事力年次報告書で、中国が電子戦・サイバー戦・宇宙領域対応力など広範な戦略的能力を強化していると指摘。

米国防情報局(DIA)も、中国軍が通信・レーダー・衛星測位支援を遮断・妨害する電子戦を訓練に組み込んでいると分析した。

現在中国軍は、中型輸送機Y-8を電子戦用に改造したY-8 ECMを運用中。

機体下部に鼻状構造物を持ち、敵通信網・レーダーを大規模に麻痺させることができる。

2021年の珠海エアショーで公開されたJ-16D電子戦機は、米海軍EA-18Gグラウラーに類似し、電波妨害・電子攻撃で敵防空網を制圧可能だ。

さらに中国はAI・アルゴリズム・機械学習などを活用し複合的電子戦能力を拡大しているとの懸念もある。

香港メディア南華早報は6月、中国研究陣が6G技術を利用した電子戦システムを開発したと報道。

F-35レーダーに向け3,600以上の虚像を生成できるという。

味方システムを損なわず敵だけに電子攻撃を加える技術や、高出力マイクロ波でドローン・ミサイル・航空機内部回路を無力化する技術の研究も進む。

航空機搭載型に加え、地上発射型電子戦能力や次世代情報通信・AIを活用した知能型電子戦システムも開発中で、多領域で電子戦を展開できる能力を高めている。

こうした先端技術を基に中国が電子戦力を強化すれば、インド太平洋地域で米空軍・海軍のネットワーク型航空作戦に大きな脅威を与える可能性がある。

有馬侑之介
arimay@kangnamtimesjp.com

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