
野党「ばかげた違憲の措置」と非難
アルバニア政府が世界で初めて、AIによって生成された「仮想閣僚」を任命した。
13日(現地時間)、『AP通信』などによると、エディ・ラマ首相は前日、「ディエラ(DIELA)」という名の公共調達相を任命した。ディエラとはアルバニア語で「太陽」を意味する言葉の女性形である。
ラマ首相はFacebookで、「ディエラは物理的に存在するわけではないが、仮想的に創られた閣僚だ」と述べ、AI閣僚の導入が公共入札の腐敗防止と政府の透明性向上に資するとの見解を示した。ディエラはアルバニアの伝統衣装を着た女性の姿で具現化されている。
ディエラは今年初め、マイクロソフト(MS)と連携して開発された「e-アルバニア」公共サービス・プラットフォームのAIベースの仮想アシスタントとして初めて登場した。これまでサイト内検索や約100万件に及ぶデジタル問い合わせ・文書アクセスを支援してきたが、このたび閣僚に任命された。
英『BBCニュース』は「新たな閣僚はポップスターのように『ディエラ』という名前だけで知られている」と指摘し、アルバニア憲法を踏まえると、今回の任命は公式というより象徴的な意味合いを持つと伝えた。憲法では、閣僚は18歳以上の精神的に健全な市民であることが求められている。
ラマ首相は『BBCニュース』に対し「アルバニア国内にとどまらず、国際的にも優れたチームと協力し、公共調達分野で初めての完全なAIモデルを開発している。これにより入札のあらゆる潜在的な影響を排除し、手続きをより迅速かつ効率的にし、責任の所在も明確にする」と強調した。アルバニアは1990年の共産主義体制崩壊以来、組織犯罪や腐敗と闘ってきた。
一方、野党・民主党はこの任命について「ばかげており、違憲の措置だ」と強く批判した。
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