
ロシアによるウクライナ侵攻を背景に北朝鮮とロシアの関係が急速に緊密化する中、モスクワで北朝鮮美術展が開かれている。
2020年の新型コロナウイルス流行以降、モスクワでの北朝鮮美術展は初めてとなった。展示作品には、クルスクに派兵された北朝鮮兵士を描いた「クルスク地域解放のために」も含まれており、モスクワ市民に派兵の事実を周知する意図があるとみられる。
モスクワ全ロシア装飾芸術博物館によると、「偉大なる人民の国」をテーマとする展覧会は9月9日から10月10日まで開催される。
開幕前日、8日の式典にはロシアのセルゲイ・ショイグ国家安全保障会議書記、オリガ・リュビモワ文化相、北朝鮮のスン・ジョンギュ文化相が出席した。
紹介ページには「金正恩(キム・ジョンウン)総書記に最大の栄光を」「その懐を離れては我々は生きられない」と記した横断幕が掲げられていた。
博物館は「朝鮮民主主義人民共和国の大規模な美術展は初めてで、朝鮮民画、版画、陶磁器、モザイク、刺繍など123点を展示する」と発表した。
展覧会は北朝鮮の民族伝統、思想、芸術を反映した文化遺産の紹介を目的としている。出品作にはチェ・チャンホの「白頭山脈」、パク・ミョンイルのほか、パク・ミョンチョル、チェ・ウソン、キム・ソチョルによる「万場一致と結束の地」、イ・ギホとチャン・ウィソンの「栄光ある軍旗」、ファン・ミンとパク・クァンリムの「幸福なわが祖国」などが並ぶ。伝統技法と現代的題材を融合させた点が特徴だ。
博物館のホームページには、リュビモワ文化相が「今回の文化交流は両国間の戦略的に重要な架け橋となり、北朝鮮の芸術遺産を展示するだけでなく、相互尊重と芸術を通じた関係発展の意志を示す」とする文章を寄せていた。
さらに開会式の祝辞では「一部の作品は現在進行中の『特別軍事作戦』を題材にしており、英雄の偉業を讃える心を打つ作品群だ」と語った。
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