
トム・ホマン米ホワイトハウス国境担当特別補佐官が昨年9月、潜入捜査中のFBI捜査官から5万ドル(約700万円)の現金入り封筒を受け取ったとの報道について、ホワイトハウスは22日(現地時間)、これを否定したとニューヨーク・タイムズ(NYT)が伝えた。
NYTによると、ホマン氏がファストフードチェーン「CAVA」の袋に入った現金を受け取る様子が、FBIの潜入捜査官によって録音されていたという。さらに、実業家を装ったFBI捜査官らに国境安全保障に関する便宜を図る内容も記録されていたが、ドナルド・トランプ大統領の就任後に司法省が捜査を打ち切ったと報じている。
キャロライン・レビット大統領報道官は「ホマン氏は決して5万ドル(約700万円)を受け取っていない。これは選挙戦の最中にトランプ大統領を強く支持した人物に対し、バイデン政権の司法省が仕掛けた攻撃に過ぎない」と反論し、「大統領と側近はホマン氏を100%支持している。彼は何も不正をしておらず、勇敢な公務員だ」と強調した。
NYTは、司法副長官エミル・ボーブ3世ら高官が今年2月以降、ホマン氏の贈収賄疑惑について「証拠が不十分だ」と述べていた一方、捜査関係者は「十分な証拠を集める前に捜査が打ち切られた」と証言していると報じている。
ホマン氏はトランプ政権初期に移民・関税執行局(ICE)長官代行を務め、昨年は移民関連契約の獲得を目指す企業向けにコンサルティング会社を運営している。例えば、フィッシャー・インダストリーズ社はホマン氏に10〜15万ドル(約1,400万~2,100万円)のロビー資金を支払った後、国境壁建設契約(2億2,500万ドル=約3,100億円)を獲得していた。
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