トランプ大統領「防衛費の負担が少ないスペインはNATOから追放すべき、米軍を欧州から撤収させる考えはない」と強調
米国防長官「欧州がGDPの5%を防衛費に充てれば、自ら第一次防衛を担える」

ドナルド・トランプ米大統領が、防衛費の拠出が少ないスペインを北大西洋条約機構(NATO)から排除すべきだと主張した。
ロイター通信によると、トランプ大統領は9日(現地時間)、ワシントンD.C.のホワイトハウスでアレクサンデル・ストゥブ・フィンランド大統領と会談した際、欧州各国の首脳がスペインに対してNATO防衛費の増額を働きかけるべきだと述べた。
トランプ大統領は「我々はできるだけ早くスペインと協議を始める必要がある。なぜ彼らが防衛費を少なく負担しているのか、その理由を把握しなければならない」とした上で、「スペインには防衛費を増やさない理由などない。率直に言えば、NATOから追放すべきだ」と語った。
NATO加盟国の大半は、6月に2035年までに国内総生産(GDP)の5%を防衛費として拠出することで合意した。しかし、ペドロ・サンチェス・スペイン首相は「自国の福祉政策と相反する」としてこの合意に反対していた。
一方、トランプ大統領は欧州からの米軍撤退計画については否定した。首脳会談後の記者会見で「我々は欧州に多くの兵士を展開している。若干の再配置はあり得るが、基本的に態勢は維持している」と述べた。
同席したピート・ヘグセス米国防長官は「欧州がGDPの5%を防衛費に充てれば、自ら第一防衛線を担うことができる」としたうえで、「とはいえ、米軍が欧州を離れることはない。我々は最も合理的な形で同盟国を支援していく」と強調した。
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