暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)が、2020~2021年にかけての急騰相場を再び再現する可能性があるとの見方が浮上している。

最近、暗号資産市場は数時間のうちに「フラッシュクラッシュ(瞬間暴落)」と呼ばれる急落を経験した。ビットコインは1日で20%下落し、主要アルトコインは50~80%の暴落となった。この急落により、約190億ドル(約2兆8,000億円)規模のレバレッジポジションが強制清算され、暗号資産業界史上最大規模の清算事例として記録された。
一方で、市場では「今回の下落は2020年のコロナ・ショック時の暴落に似ている」との見方も出ており、反発局面への期待が高まりつつある。
暗号資産分析家のレクト・フェンサー氏(Rekt Fencer)は16日(現地時間)、NewsBTCなどの取材に対し「今回の相場サイクルは2020年当時と非常に類似している」と指摘した。
同氏はX(旧Twitter)のフォロワー33万人超に向けて、当時と現在の価格チャートを比較公開した。2020年は新型コロナウイルス拡大に伴うロックダウンで株式市場とともにビットコイン価格が50%超下落し、アルトコイン市場も連動して崩落し、1日当たりの清算額は約120億ドル(約1兆8,000億円)に達したという。
今回の急落では、清算額がそれを上回る190億ドル(約2兆8,000億円)超に膨らんだが、フェンサー氏は「パターンとしては極めて近い」とし、「歴史は繰り返される。誰もが終わったと思うとき、本当の動きが始まる」とコメントした。今回の急落がむしろ新たな上昇局面の序章である可能性を示唆した。
2020年の急落後、ビットコイン市場は急速に回復し、翌2021年には史上最高値を更新し、暗号資産全体が本格的な強気相場(ブルマーケット)に転じた。
フェンサー氏は「当時の動きを現在の市場に当てはめると、今回の下落も2025年にかけての大規模上昇につながる可能性がある」と強調した。
17日午後7時50分時点で、ビットコイン価格は前日比8.74%安の11万1,566ドル(約1,670万円)を記録した。アルトコインを中心にボラティリティ(価格変動)が拡大している。
暗号資産は極めて値動きの激しい投資商品であり、短期間で大きな損失を被るリスクも高い。専門家は「過去との類似性に過度な期待を抱くべきではない」として、冷静な投資判断を呼びかけている。
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