
米国のドナルド・トランプ大統領は20日(現地時間)、自身が推進してきたホワイトハウス内の大宴会場(ボールルーム)の着工を発表した。
トランプ大統領はこの日、SNSの「トゥルース・ソーシャル」で「ホワイトハウス敷地内に新しく大きくて美しいホワイトハウス・ボールルームの着工が始まることを喜ばしく思う」と述べ、さらに「150年近く、すべての大統領がホワイトハウスにボールルームを設け、壮大なパーティーや国賓訪問などで人々を迎えることを夢見てきた」とし、「この切実なプロジェクトをついに推進する初めての大統領になったことを光栄に思う」と強調した。

トランプ大統領は、今回の工事に税金が投入されない点も強調し、同日、「ホワイトハウス・ボールルームは多くの寛大な愛国者と偉大な米企業、そして私自身が個人的に資金を提供する」と語り、「このボールルームは何世代にもわたって喜んで使用されるだろう」と述べた。
米アクシオスは、この日の報道で「トランプ大統領が2億ドル(約302億4,895万円)の民間資金で建設予定のホワイトハウス・イースト・ウィング(東棟)の解体工事を開始した」と関連写真を公開した。
公開された写真を見ると、約150年の歴史を持つホワイトハウスの一部建物が完全に解体されている。掘削機が動員された現場には、取材陣とホワイトハウス関係者が集い、歴史的建物が廃墟と化していく様子を見守っていた。
以前、トランプ大統領は既存の建物を保存する形で新宴会場を建設する提案をしていたが、先週フロリダ州での募金晩餐会において、宴会場建設のため建物全体を解体するとの発言に変わった。
これまでホワイトハウスで大規模な収容が可能な空間は、200人収容のイーストルームのみであったが、ホワイトハウスはトランプ大統領の任期が終了する2029年1月よりもずっと前に、新宴会場を完成させる計画だ。

ホワイトハウスは新宴会場の建設計画を発表し、完成予想図を公開した。予想図には、華やかなシャンデリアと金色の天井、そして金色の椅子で飾られた宴会場の姿が描かれている。当時CNNは「金色と白色で構成されたこのスタイルは、ルイ14世様式で飾られたトランプ大統領のマー・ア・ラゴ別荘に似ている」と報じた。
トランプ大統領の黄金好きを知る者は少なくなく、就任直後には自身の執務室で、半世紀にわたり壁面を覆っていたツタを取り除き、黄金色の小物で飾り付けた。さらに、華やかな金箔額に収められた肖像画で壁面を埋め尽くし、執務室の奥にある内閣会議室も黄金色に再仕上げした。

7月、トランプ大統領は「金のように見えるペンキは存在しないので、(会議室の)上部モールディングに金箔を施すかどうかを検討中だ」と述べた。
一部からは、トランプ大統領による一方的なホワイトハウス改造が、歴史的なホワイトハウスの価値と美観を損なうとの批判が寄せられている。また、ホワイトハウス改造に巨額の資金を拠出したビッグテック企業のApple、Google、防衛企業ロッキード・マーティン、通信企業T-モバイルなどとの癒着の可能性についても懸念が表明された。

ジョージ・W・ブッシュ前大統領時代にホワイトハウス法律顧問室で勤務していた元倫理弁護士リチャード・W・ペインター氏は、「大統領と良好な関係を築きたい人々が小切手を切り、取引を念頭に置いて接近してくるだろう」と述べ、さらに「トランプ大統領や将来の行政府が寄付者をホワイトハウスに招待する可能性もある」と指摘した。
トランプ大統領の「黄金宴会場」建設について、ニューヨーク・タイムズ(NYT)は「不動産開発業者であったトランプ大統領は、ホワイトハウスに自身の痕跡を残し、遺産を確固たるものにしようとしている」と分析した。
アクシオスは「トランプ大統領が職を退いた後も、彼の痕跡は前例のない規模と範囲で行政府官邸に残るだろう」とし、「後任者が大統領室の金箔を剥がしたとしても、それは変わらないだろう」と述べた。
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