
米国のドナルド・トランプ大統領が、リチャード・ニクソン財団の2025年「平和の建築家賞(Architect of Peace Award)」を受賞した。AP通信によると、受賞者に選ばれたトランプ大統領は21日(現地時間)、リチャード・ニクソン前大統領の遺族をホワイトハウス執務室に内密に招き、トロフィーを受け取ったという。
トランプ大統領はジョージ・H・W・ブッシュ前大統領とジョージ・W・ブッシュ前大統領に続き、この賞を受賞した3人目の米大統領になる。現職米大統領としては初の受賞である。この賞は、共和党に所属していたニクソン前大統領の「より平和な世界を築く」という生涯の目標を体現した人物に贈られる。
ただし、超党派的あるいは国際的な権威を備えた賞というよりも、共和党及び保守派の外交政策の遺産を称える色合いが強い。

トランプ大統領は最近、イスラエルとイスラム組織ハマス間の停戦交渉の仲介に尽力した功績が評価された。 しかし、何度も熱望していたノーベル平和賞の受賞が叶わなかった直後にこの賞を受賞したことから、「代替トロフィーではないか」との指摘もある。
米政治専門メディア「デイリー・ビースト」は、今回のトランプ大統領の受賞について「ノーベル賞には及ばなかったが、リチャード・ニクソン前大統領の『慰労平和賞』を手にした」と皮肉った。
今回の平和の建築家賞受賞は、共和党の外交政策の遺産を受け継ぐとともに、「平和の仲介者」としてのイメージ強化に利用されるとみられる。
コメント0