カンボジア当局の取り締まり強化に伴い、中国系犯罪組織が大規模な逃亡作戦を展開していることが明らかになった。
韓国人誘拐事件以降、厳しくなった取り締まりを避けるため、数百人規模の組織員が犯罪拠点から一斉に脱出する様子が相次いで確認されている。
YTNなどの報道によると、カンボジアにある犯罪拠点から多数の人員が機材を車両に積み込んで逃走する様子が確認された。10月16日の未明、シアヌークビルの大規模な「ウェンチ(犯罪拠点)」では、組織員とみられる人々を乗せたワゴン車が次々と出ていき、警備員が車両検問を行う場面が捉えられた。

同日の未明、シアヌークビルにある犯罪拠点「チャイナタウン」では、組織員らが大型バスやワゴン車にパソコンや携帯電話などの犯行用機材を積み込み、集団で逃走する様子が目撃された。
10月12日の夜にも、同じ地域内の別の団地で同様の動きが確認されており、組織員らが建物内の機材をすべて搬出し、隠れ家を移動させる様子が目撃されている。
現地関係者によると、当局による取り締まり情報が内部に漏れ、組織員らが事前に犯行用の機材を持って逃走したという。彼らの一部は国境を越えて脱出し、カンボジア国内の山岳地帯や離島などに潜伏しているほか、ラオスやミャンマーといった隣国に移動した者もいるとみられる。
同日、かつて現地最大の犯罪拠点とされていた「太子団地」の内部が、初めて韓国メディアに公開された。
政府合同対応チームは10月16日午後、首都プノンペンから約40キロ離れた南部タケオ州にある太子団地を、韓国メディアとともに視察した。
この団地はかつて、外国人を監禁しボイスフィッシング詐欺を行う拠点として悪名高く、韓国人を含む複数の国籍の被害者が拘束されていたとみられている。
現在は今年行われた大規模な摘発を経て、6月から現地警察と軍人約30人が常駐し、団地全体を管理している。
太子団地の内部には、過去に詐欺オフィスとして使われたとみられる部屋や、500人以上を収容できる大規模な食堂などが残されていた。オフィス内にはボイスフィッシングに使われたとみられる机や椅子、未開封のペットボトル水が残り、監禁部屋には乱雑に放置された布団や衣類がそのままの状態で残っていたという。
パク本部長が団地摘発の経緯を尋ねたところ、現地オンライン詐欺対策委員会の高官は「オンライン詐欺の通報を受けて捜査を開始したが、警察が到着した時にはすでに犯行グループは逃走しており、現場には機材だけが残されていた」と説明した。













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