
ドナルド・トランプ米大統領は、ジェローム・パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の後任を年末までに指名する方針を明らかにした。スコット・ベッセント財務長官は、候補者が5人に絞られたことを正式に認め、次期議長の輪郭が徐々に見え始めている。
ベッセント長官は27日(現地時間)、大統領専用機内で記者団に対し、最終候補としてクリストファー・ウォーラー現FRB理事、ミシェル・ボウマン現FRB理事、ケビン・ハセット国家経済会議(NEC)委員長、ケビン・ウォーシュ元FRB理事、そしてブラックロック幹部のリック・リーダーの5人が残ったと説明した。
ベッセント長官自身も有力候補の一人として名前が挙がっていたが、「感謝祭後に追加の面接を経て、トランプ大統領に『十分に精査された候補者リスト』を提出する予定だ」と述べた。
トランプ大統領も同日、「年末までに後任を発表する見通しだ」と語った。パウエル議長の任期は来年5月に満了するが、その後も理事としてFRBに残る可能性がある。
一方、連邦公開市場委員会(FOMC)は今週会合を開き、現地時間29日に政策金利の決定を発表する予定だ。市場では、9月と同様に0.25ポイントの利下げがほぼ確実視されている。
現在、7人のFRB理事のうちトランプ大統領が任命したのは、ウォーラー、ボウマン、そして来年1月に任期が終了するスティーブン・ミランの3人。ミランは最近、ホワイトハウスの経済諮問委員会(CEA)議長に就任しており、FRB在籍時には積極的な利下げを主張していた。
パウエル議長が退任すれば、トランプ大統領は計4人の理事を任命することとなり、FRB理事会(定員7名)の過半数に迫る勢力を占める。これにより、今後の金融政策の方向性に大きな影響を及ぼすと見られている。
FRBの金融政策を決定するFOMCでは、7人の理事に加え、全米12の地区連銀総裁のうち5人が持ち回りで議決権を行使している。















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