
かつて米国との軍事協力を強化し、「C-130」輸送機の購入を推進していたベトナムが、突如としてロシアに接近していると、ニューヨーク・タイムズ(NYT)が27日に報じた。報道によれば、ベトナムはロシアと約80億ドル(約1兆2,199億円)規模の武器購入契約を密かに締結したという。
この契約には、スホーイ社の「Su-35」、「Su-30」戦闘機40機、最新の防空システム、潜水艦技術の移転などが含まれているとされる。ベトナムは、ウクライナ戦争を受けて米国が科した対ロシア制裁を回避するため、第三国の企業や石油・ガス合弁会社を通じて代金を支払ったと伝えられている。
この方針転換は、米国のドナルド・トランプ大統領の予測不可能な政策、高関税、対外援助の削減などが親米派の立場を弱め、米国への不信感を増大させた結果だと分析されている。オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学の安全保障専門家グエン・ティ・フオン氏は、トランプ政権の政策の不確実性により、ベトナムが米国との関係に懐疑的になったと評価した。
さらに、ベトナムはロシアだけでなく、北朝鮮や中国とも接近しており、最近訪朝したトー・ラム共産党書記長は、北朝鮮との国防協力合意を推進し、中国とは国境鉄道接続事業を進めるなど、権威主義国家との連携を強化している。
米国は来月初めにピート・ヘグセス国防長官を派遣し、関係修復を模索する計画だが、既に損なわれた信頼を回復するのは容易ではないとみられている。
















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