
レバノンに駐留する国連平和維持軍(UNIFIL)は16日(現地時間)、イスラエル軍から攻撃を受けたと明らかにした。国境地域ではイスラエルとレバノンのヒズボラによる武力衝突が続いており、平和維持部隊への脅威が繰り返されていることから、国際社会の懸念が高まっている。
Newsisによると、UNIFILは声明で「イスラエル軍がレバノン南部の前哨基地付近でメルカバ戦車を用い、平和維持部隊の方向に向けて射撃した」と説明したという。また「重機関銃の弾丸が隊員の約5メートル手前に落下した」とした。発砲は約30分後、戦車が撤収したことで停止し、部隊は安全に退避したという。
イスラエル側は今回の発砲について「悪天候のため、巡回中の国連兵力を不審な人物と誤認した結果だ」とし「意図した攻撃ではなかった」と釈明した。
レバノン軍も別の声明で「イスラエルによる繰り返しの領空・領土侵犯は深刻な軍事的緊張を招いている」と指摘し「友好国と協力して状況の安定化に努めている」と述べた。
UNIFILは今回の攻撃が、2006年のレバノン侵攻を終結させた国連安全保障理事会決議1701号に違反すると指摘した。同決議は双方の敵対行為停止と、国連部隊の活動保障を規定している。
国連は「イスラエル軍は平和維持軍へのあらゆる攻撃的行動を即時に中止せよ」と強く求めた。
イスラエルは2024年9月、レバノン南部で地上作戦を展開したが、2カ月後に米国とフランスの仲介で停戦に合意した。現在UNIFILはレバノン軍とともに、その停戦履行を監視している。
しかし、イスラエル軍によるUNIFILへの攻撃は今回が初めてではない。先月26日にはドローンを使用し、巡回中の部隊付近に手榴弾を投下した。9月にも国境線のブルーライン付近で同様の事案が発生していた。















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