
王毅中国外相が、高市早苗首相のいわゆる台湾有事に関する発言をめぐり、触れてはならない一線を越えたと強く批判した。あわせて、日本の軍国主義の復活は認めないと強調している。
王外相は、キルギス、ウズベキスタン、タジキスタンを歴訪した後の23日(現地時間)、新華社通信とのインタビューに応じ、日本は誤った道に進むのではなく、速やかに過ちを反省し是正すべきだとの考えを示した。
さらに、日本が同様の過ちを繰り返すなら、正義を支持するすべての国は日本の歴史的責任を改めて問い、日本の軍国主義の再興を阻止する責務があると主張した。そのうえで、現職の日本の政治指導者が台湾問題における軍事介入の可能性に言及したことは衝撃的であり、あってはならない発言だとして、越えてはならない一線を越えたと非難した。
高市早苗首相は7日、国会での答弁を通じて、中国と台湾の関係において自衛隊が自衛権を行使し得る可能性に言及した。事実上、武力介入を示唆した発言と受け止められている。
中国側はこの発言以降、強い姿勢を鮮明にしている。傅聡国連常駐代表は21日、アントニオ・グテーレス国連事務総長に書簡を送り、日本側の対応を問題視した。書簡では、高市首相の発言は1945年の敗戦以降、日本の指導者が公の場で台湾情勢を仮定し、集団的自衛権の行使と結び付けて言及した初めての事例だとしたうえで、挑発的だと批判している。
日中関係の悪化が続くなか、年内開催が検討されていた日中韓3か国首脳会議の協議も停滞している。さらに中国政府は最近、自国民に対し、渡航先としての日本への旅行を控えるよう呼びかけてもいる。














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