
ドナルド・トランプ大統領が、ゾーラン・マムダニ ニューヨーク市長当選人との会談で予想外に親密な姿勢を見せたことに対し、支持基盤である「MAGA」陣営から戸惑いの声が上がっている。
ニューシスの報道によると、両氏は21日、ホワイトハウスで会談した。トランプ大統領はこれまでマムダニ当選人を「共産主義者」と批判してきたが、この日の会談では表情を緩め、背中に触れたり手を取ったりするなど、友好的な態度を示した。
マムダニ当選人が過去にトランプ大統領を「ファシスト」と呼んだことについて質問が出た際には、トランプ大統領が「気にしていない」として場を和らげたとされる。
この一連のやり取りに対し、トランプ大統領支持層の一部は困惑している。MAGA陣営はこれまでマムダニ当選人を「反ユダヤ主義的社会主義者」と批判し、強く攻撃してきた経緯がある。トランプ大統領も6月、交流サイトトゥルース・ソーシャルでマムダニ当選人を「共産主義の狂信者」と評し、右派系ポッドキャストなどがこれに同調していた。
しかし、実際の会談での融和的な態度を受け、陣営内では「偽善的だ」とする批判も出ている。白人至上主義的思想を掲げる極右活動家ニック・フエンテスは、自身のポッドキャストで「すべては演出だ」と強く非難した。
トランプ大統領の側近とされ、「MAGAスピーカー」とも評される極右活動家ローラ・ルーマーも、交流サイトXでマムダニ当選人に対し過激な批判を展開した。
一方で、今回の会談がトランプ大統領の「寛容な側面」を印象づけたと評価하는声も一部にある。ある親トランプ派のインフルエンサーは、トランプ大統領がマムダニ当選人を公の場での屈辱から救ったと主張し、別の支持系ユーチューバーは、そのユーモアを称賛した。
トランプ政権1期目で戦略顧問を務めたスティーブ・バノンは、「マムダニ当選人はニューヨークを破滅に導く政策を持っており、トランプ大統領は彼を泳がせるだろう」とし、「マムダニはマルクス主義者でありジハーディストだ」と強い言葉で批判した。
ニューヨーク・タイムズは、今回の反応がMAGA運動内部の分裂を浮き彫りにしたと分析した。最近では、エプスタイン関連文書の公開問題、反ユダヤ主義をめぐる議論、イスラエル支持をめぐる立場、生活費問題などを巡って対立が深まっていると指摘している。














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