
麻薬犯罪で米国に収監されていたホンジュラスのフアン・オルランド・エルナンデス前大統領が釈放された。ドナルド・トランプ米大統領による恩赦の措置とされる。
AP通信の2日(現地時間)の報道によれば、エルナンデス前大統領の妻が、同日付で前大統領が刑務所から解放されたと発表した。
米矯正当局の関連サイトにも、エルナンデス前大統領がウェストバージニア州ヘイゼルタウンにある刑務所から前日に釈放されたと記載されており、同刑務所も釈放を確認したという。
エルナンデス前大統領は2014年から2022年までホンジュラス大統領を務めたが、退任から3カ月後に麻薬事件への関与が明らかになり、米ニューヨークへ送還され、2022年4月に連邦検察当局に逮捕された。
麻薬密売組織から賄賂を受け取り、米国に約400トンのコカイン密輸を手助けしたとされる。エルナンデス前大統領は無罪を主張したものの、米連邦裁判所は昨年6月、懲役45年を言い渡した。
しかし、今年1月に就任したトランプ大統領は先月28日「極めて過酷で不公平な扱いを受けてきた」として、エルナンデス前大統領の恩赦を突然発表した。
トランプ大統領は麻薬組織との全面対決を掲げ、中南米の疑わしい船舶を空爆するなどの対応で議論を呼んでいる一方、麻薬犯罪に関与した人物を恩赦したことで、矛盾した対応との批判も出ている。今回の措置は、先月30日に実施されたホンジュラス大統領選で保守系候補を後押しする狙いがあったとの見方も出ている。














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