
クレムリン(ロシア大統領府)で2日、米国の特使チームとロシア大統領の間で5時間の対話が行われたが、ウクライナ停戦交渉において特別な突破口は開かれなかった。Newsisの報道によると、3日、ウクライナと欧州はロシアのウラジーミル・プーチン大統領が「交渉は続く」との言葉で平和に向けた努力への関心を表明したが、これは偽りに過ぎないと非難したという。
ウクライナのアンドリー・シビハ外相はプーチン大統領に「世界の時間を無駄にするのをやめろ」と非難した。英国のイヴェット・クーパー外相は「虚勢と流血を今すぐ中止し、テーブルに出てウクライナの正当で持続的な平和を支持するようプーチン大統領に促した」と述べ、欧州の安全利益への支持も要求した。
プーチン大統領は前日、米国のドナルド・トランプ大統領のスティーブ・ウィトコフ特使と娘婿のジャレッド・クシュナー氏と会い、「トランプ大統領の28項目ウクライナ停戦案」について長時間対話した。ロシアと米国は対話内容を公開しないことで合意した。対話に同席したロシアのユーリ・ウシャコフ大統領補佐官は記者たちに、ウクライナ侵攻後に占領したウクライナ領土と前に併合したクリミア半島問題について「まだ妥協案が見つかっていない」と述べ、他の問題には言及しなかった。
ウシャコフ補佐官は領土に関してロシアが占領したウクライナ領土を放棄することはあり得ないと強調した。ウシャコフ補佐官は米国チームとの対話が「有益だったと言えるし、建設的で、また実質的な面があった」としながらも、米国平和案の基本枠組みが議論されたものであり、「具体的な内容が定義されたものではない」と明言した。
プーチン大統領はこの対話の前に、明白にロシアに寄ったトランプ大統領の28項目停戦案原案のみ対話の基礎として認めると強調した後、欧州を辛辣に批判した。欧州は交渉が決裂しないように妨害しているだけだとし、さらに欧州と戦うつもりはないが「もし欧州が突然私たちと戦うと言って戦争を始めるなら、私たちは即座にこれに対抗する準備ができている」と述べた。
3日、北大西洋条約機構(NATO)のブリュッセル本部に集まった欧州同盟の外相たちは一斉にロシアを非難した。エストニアのマルグス・ツァフクナ外相は「プーチン大統領がコースを全く変えていないことを明確に見ている」とし、「戦場で一層攻撃的に出てくるプーチン大統領はどんな平和も望んでいない」と述べた。フィンランドのエリナ・ヴァルトネン外相も「侵入したロシア側から今までどんな譲歩もなかった」とし、「信頼構築を望んでいたなら、すでに全面休戦をしていたはずだ」と指摘した。
NATOのマルク・ルッテ事務総長はロシアに対する圧力が続いていることをウクライナに対する軍事支援を続けることで確実にしなければならないと述べた。また彼は「和平交渉が続いているのは好ましいことだ。しかし同時に、これがいつ終わるのかは不透明であり、ウクライナが引き続き戦える体制を維持することで、より強い立場を確保できるという点を忘れてはならない」と強調した。
この日、カナダ、ドイツ、ポーランド及びオランダは共に数億ドル相当の米国武器をさらに購入してウクライナに提供する方針を明らかにした。8月からNATO内の欧州同盟は「優先ウクライナ要求リスト(PURL)」と呼ばれる財政支援制度の下、米国の武器を購入してウクライナに送っている。













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