ソマリア出身議員に痛烈批判
ノーム長官、対象国を30〜32か国に拡大提案

ドナルド・トランプ米大統領が、自国内のソマリア系住民を「ゴミ」と呼ぶなど、露骨な嫌悪感を示す発言を行った。クリスティ・ノーム国土安全保障長官も移民を「寄生虫」と表現し、入国禁止対象国の拡大方針を示した。
トランプ大統領は2日(現地時間)、ホワイトハウスで開かれた閣議で、ソマリア出身で米連邦議会初のソマリア系議員であるイルハン・オマル下院議員(民主・ミネソタ)を名指しし、「彼女とその仲間はゴミだ。ゴミを受け入れ続ければ、我々は誤った方向へ進むことになる」と批判した。また「ソマリア人は米国に何の貢献もしていない。彼らを望まない」と述べ、強い敵意をあらわにした。
トランプ大統領は先月26日、ホワイトハウス近郊で発生した州兵に対する銃撃事件を受け、容疑者の母国であるアフガニスタンに加え、ソマリアに対しても露骨な反感を示した。ソマリア系住民は1990年代以降、難民として複数の州に定住してきた。
『ニューヨーク・タイムズ(NYT)』は「大統領がソマリア系コミュニティ全体に対し下品な言葉を投げかけることは憂慮すべきだ」と指摘し、移民当局がソマリア系住民が多く暮らすミネソタ州で集中的な取り締まりを実施する予定だと報じた。
『CNN』によると、ノーム長官は米国の入国禁止対象国を現行の19か国から30〜32か国へ拡大する案をトランプ大統領に提案したという。『NYT』は、トランプ政権が既存の入国禁止対象国に対する移民申請手続きも停止したと伝えている。
ノーム長官はX(旧Twitter)に「私は、殺人者や寄生虫、福祉制度の依存者であふれかえるような劣悪な国家を対象に、全面的な入国禁止措置を提案している」と投稿した。













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