
米トランプ政権の米軍は10日、ベネズエラ海域で拿捕した大型タンカーを解放せず、積載されていた石油を押収する方針だ。また、米軍はベネズエラ近海で他のタンカーも狙う構えだと、ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官が11日(現地時間)に発表した。
Newsisの報道によると、米国のドナルド・トランプ大統領はベネズエラ海域における石油運搬船に対する制裁を課しており、今後少なくとも数週間は同様のタンカー拿捕を続けると、米国の複数のメディアも11日に報じたという。これらのメディアはホワイトハウス関係者の発言を引用して報道したが、レビット報道官はこの日の定例ブリーフィングで、ホワイトハウスが今後どのような行動を取るかという質問には回答を控えた。
今回拿捕されたタンカーは米国の港に入港する予定で、現在は法的拘留手続きが進行中だとレビット報道官は述べた。彼女は「米国はそのタンカーの石油ももちろん押収する予定だ。ただし、押収には法的手続きが必要であり、我々はその手続きを踏む」と明らかにした。レビット報道官は「今回の押収は制裁対象であるシャドーフリートのタンカーが、闇市場を経由して同じく制裁対象のイスラム革命防衛隊に届けようとしていた原油を奪ったものだ」と認めた。
これに関連して、国際連合(UN)のアントニオ・グテーレス事務総長は米国とベネズエラ間の緊張が高まっていることに懸念を示したと、UNのファルハン・ハク事務総長副報道官が伝えた。ハク報道官はUN本部の定例ブリーフィングで「我々は両国に対し、二国間の緊張をさらに高め、ベネズエラの安全を脅かすような敵対行為を控えるよう呼びかけている」と述べた。
米国はすでに4か月以上にわたり、ベネズエラ国境線の大部分を占めるカリブ海域に大型戦艦や航空母艦など膨大な兵力を配置している。トランプ政権はこれを麻薬密売船との戦いのためだと主張しているが、ベネズエラは自国の体制転覆を狙った軍事作戦であることは明白だとして、米国を激しく非難している。















コメント0