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「トランプ、諸刃の剣を抜いた」側近人事つまずき「上院拒否権を廃止せよ!」…後先は顧みないのか?

竹内智子 アクセス  

引用:Newsis
引用:Newsis

米国のドナルド・トランプ大統領が連邦裁判官や検察官の任命時に該当地域の上院議員に拒否権を与える慣行を廃止するよう共和党指導部に圧力をかけた。Newsisの報道によると、トランプ大統領は11日(現地時間)、ソーシャル・メディア(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に、「民主党上院議員が1人でもいれば優秀な共和党出身の裁判官および連邦検察官の承認が不可能になる」とし、いわゆる「ブルー・スリップ制度」を批判したという。

ブルー・スリップは米行政部が連邦裁判所の裁判官や検察官を指名する際、該当地域の上院議員の同意を得る慣行だ。青い用紙の同意書を提出しなければ上院は人事聴聞手続きを進めないため、事実上の拒否権として評価される。トランプ大統領は自身が指名する判事や検察官が民主党上院議員の反対で度々頓挫するため、この慣行を廃止すべきだと主張し始めた。

トランプ大統領は「彼らがダメだと言えば、非常に有能な共和党候補者も終わりだ。極左民主党員のみが承認を得られる。共和党員がチャック・シューマー上院議員(民主党院内総務)の下でこのような茶番劇が続くのを放置しているのは衝撃的だ」と述べ、共和党に矛先を向けた。さらに「共和党に対してあまりにも不公平で、憲法にも反する」とし、「この場を借りて、非常に優秀なジョン・スーン上院院内総務(共和党)に何らかの措置を取り、理想的にはブルー・スリップを廃止するよう要請する」と明かした。

また「あまりにも多くの偉大な共和党員が(上院から)追い出されている。誰も承認を得られない」と付け加えた。トランプ大統領は元個人弁護士で、ニュージャージー州連邦検察のトップを務めたアリーナ・ハバ氏が最近辞任したことで挫折感が大きくなったと、議会専門メディアのザ・ヒルは分析した。

トランプ大統領は3月にハバ氏をニュージャージー州暫定連邦検事に任命し、暫定任期が全て過ぎた7月に正式に彼女を指名した。しかし、ニュージャージー州のアンディ・キム上院議員(民主党)とコリー・ブッカー上院議員(民主党)は検察官経験がないことなどを理由に反対し、人事聴聞手続きは進まなかった。

その後、ニュージャージー州連邦裁判所が次長検事のデザイリー・グレース氏(Desiree Grace)を正式検事長に任命すると、トランプ大統領は直ちにパム・ボンディ米司法長官を通じてグレース検事長を解任し、ハバ氏を検事長代行として再び就任させた。しかし、連邦裁判所は8月にハバ氏の職務遂行が違法だと判決し、控訴裁判所も1日に原審判決を引用した。ハバ氏は結局8日に辞任した。

もし上院がトランプ大統領の要求通りにブルー・スリップ慣行を廃止すれば、共和党は政権が変わった後に自分たちも拒否権を行使できなくなる。長期的には共和党にも不利だが、トランプ大統領はお構いなしに放棄を要求したわけだ。

竹内智子
takeuchit@kangnamtimes.jp

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