
オーストラリア・シドニー東部の海岸でユダヤ人の祝日行事を狙った銃乱射事件が発生し、子ども1人を含む計16人が死亡、40人が負傷する最悪の惨事になった。この銃乱射事件でホロコースト生存者とユダヤ教の聖職者も命を落としたとされる。
ロイター通信などによると、オーストラリア連邦警察は15日(現地時間)、シドニーのボンダイビーチで発生した銃乱射事件の容疑者2人は50歳の父親と24歳の息子と明らかにし、現在第3の容疑者は捜索していないと発表した。これらの具体的な身元と事件を起こした直接的な犯行動機は、まだ発表されていない。
ニューサウスウェールズ州のライアン・パーク保健相は「昨夜の間に死者が既存の12人から16人に増加した」と明らかにした。死者の中には12歳の子ども1人が含まれており、他の子ども3人も銃撃を受けて病院で治療を受けている。負傷者は現在までに40人と集計された。NSW警察はソーシャル・メディア「X(旧Twitter)」を通じて「現場の混乱の中で多数の重軽傷者が発生した」と伝えた。
パーク保健相は「地域社会全体に深い傷を残した悲劇」とし、「特にユダヤ人コミュニティに大きな衝撃を与えた」と述べた。銃撃事件は14日の午後6時45分頃、シドニー東部のボンダイビーチで開かれていたユダヤ人の祝日行事中に起きた。現場付近で武装した男2人が群衆に向けて銃を乱射した。警察は容疑者2人のうち1人を現場で射殺し、もう1人は逮捕過程で重傷を負い病院に搬送されたと明らかにした。
目撃者らは突然海岸で数十発の銃声が聞こえ、現場は修羅場になったと証言した。銃声は10分間続いたという。ある目撃者は「少なくとも10人が地面に倒れており、至る所に血が飛び散っていた」と伝えた。
この過程で一部の市民は銃声が続く状況でも体を投げ出して銃撃犯を制圧し、その過程で銃を奪って追加被害を防いだとされる。ソーシャル・メディアには海岸で銃声と警察のサイレンが絶え間なく鳴り響き、市民が右往左往して避難する様子や警察が市民に心肺蘇生を行う様子などが映った動画が投稿された。
パーク保健相は「我々は人間の最も残酷な面と同時に最も勇敢な行動を目撃した」と述べた。シドニー東部にあるボンダイビーチはオーストラリアで最も有名な海岸で、特に週末にはサーファーと観光客が大勢訪れる場所だ。
オーストラリア当局はこの事件をテロ攻撃と規定した。NSW州警察のマル・レイニオン長官は死亡した容疑者に関連する車両から複数の即席爆発装置(IED)と思われる物体を発見したと明らかにした。該当車両は攻撃現場付近に駐車されており、爆発物処理班が直ちに投入された。
銃乱射事件は最近オーストラリアで相次いでいる反ユダヤ主義攻撃の延長線上にあるとニューヨーク・タイムズ(NYT)は伝えた。オーストラリアはイスラエルに次いでホロコースト生存者が多い国だ。昨年には放火犯がユダヤ人事業所とシナゴーグを立て続けに狙ったことから、より強力な対応と責任強化を求める声が高まった。
















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