
中国の11月のレアアース磁石輸出は全体的に回復傾向を示す中、日本向け輸出が大幅に増加した一方、米国向け輸出は減少したことが明らかになった。
「香港経済日報」と「中央通訊社」などは21日(現地時間)、中国海関総署が発表した11月貿易統計を引用し、レアアース磁石を含むレアアース製品の全体輸出量は6,958トンで前月比13%増加し、月間で史上3番目に多い量を記録したと伝えた。
このうちレアアース磁石の輸出量は、計6,149トンで前月より12.4%増加。国別に見ると、レアアース磁石の対日輸出は304トンで10月比34.7%急増した。これは2025年に入ってからの月間で最大だ。
一方、対米輸出は582トンと前月比11.3%減少した。10月の米国向け輸出量は656トンだった。
この傾向は米中関税戦争と輸出規制緩和措置の影響を受けたと分析されている。
中国は今年4月、米中関税対立が本格化するとレアアースの輸出を制限してきたが、10月30日に釜山で開催された首脳会談以降、米国が中国製品に対する関税を引き下げたため、レアアース輸出は徐々に回復傾向を示した。
特に10月末の米中首脳会談での合意により、中国政府はレアアース輸出に対して従来の個別審査方式ではなく包括許可(一般ライセンス)を発行し始めた。
これにより、一部の輸出量はより円滑に海外に供給されている。
ただし、米中貿易紛争が一時的に緩和した状況でも、中国の対米レアアース輸出は逆に減少した一方、中日関係が緊張しているにもかかわらず対日輸出は大幅に増加した。
日本では高市早苗総理が11月7日、国会で「台湾有事」に関する発言をした後、両国関係が悪化したものの、中国はまだレアアースに関して日本に対する公然の報復措置は取っていない。
今年1~11月累計で、中国のレアアース磁石輸出量は5万1,440トンで、昨年同期比2%減少した。















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