
欧州連合(EU)は5日(現地時間) 、ドナルド・トランプ米大統領が自動車関税を25%へ引き上げると圧力をかけたことに対し「約束は約束だ」と強く反発した。
米ポリティコやユーロニュースなどによると、EUのウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員長はこの日、エレバンで開かれたEU・アルメニア首脳会議の記者会見で「我々は合意に達しており、その核心は繁栄と共通のルール、そして信頼だ」と述べ、既存の貿易協定を遵守するよう促したという。
これは、トランプ大統領が1日に欧州産自動車に対して25%の関税を課すと発表後、初の公式声明だ。
フォン・デア・ライエン委員長は「EUは残りの関税協定の履行を完了する段階にある一方、米国は合意された関税上限(15%)を遵守するという約束をいまだに守っていない」としたうえで、「EUはあらゆるシナリオに備えている」と付け加えた。
同席した欧州理事会のアントニオ・コスタ常任議長は、EU首脳らが欧州委員会の対応を全面的に支持すると強調した。
エマニュエル・マクロン仏大統領も別途記者会見を行い、「協定が締結された以上、遵守されなければならない。協定の有効性が揺らげば、すべては振り出しに戻る」と警告し、「新たな関税で圧力をかけられた場合、EUには対抗手段があり、それを使うべきだ」との考えを明確に示した。
さらに、「我々には多くの選択肢がある。EUとアメリカのような緊密な同盟国が緊張を引き起こして脅威を与えるよりも、はるかに優先すべき重要な課題が数多く存在するはずだ」と一喝した。
米国とEUは、2025年7月にスコットランドのターンベリーで締結した貿易協定において、欧州産自動車への関税を15%に設定した。これに対し、EU側は産業財の関税引き下げに加え、7,500億ドル(約117兆2,500億円)規模の米国産エネルギーの購入や、6,000億ドル(約93兆8,000億円)規模の対米投資を約束した。
一方、欧州委員会のマロシュ・シェフチョビッチ委員(通商担当)は同日、パリで米通商代表部(USTR)のジェミソン・グリア代表と90分間にわたって緊急会談を行い、「15%の関税体制」への即時復帰を強く求めた。
現在、米国はトランプ大統領再任前の関税に10%を追加で課しており、チーズなど一部品目は関税率が最大30%に達している。
ただし、EU内部でも貿易協定の履行を巡っては足並みの乱れが見られる。欧州議会は、米国が協定を履行した場合にのみ関税引き下げを適用し、2028年3月に自動失効するサンセット条項を盛り込むよう要求している。
これに対し、フランスは欧州議会の立場を支持しているが、ドイツなどの一部加盟国は、あくまで既存のターンベリー合意の維持を優先する構えだ。













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