自民党が、防衛費の増額をめぐり、北大西洋条約機構(NATO)の加盟国や韓国、オーストラリアなどの防衛費の規模を参考にすべきだとする意見をまとめたと、読売新聞など国内メディアが14日に報じた。
自民党は13日に安全保障調査会を開き、高市内閣が進めている安全保障に関する3つの文書の改定について、党としての提言の論点の整理を終えた。
「強い日本」を掲げる高市政権は、防衛力の強化と防衛費の増額を柱として、国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画の3つの安全保障文書を年内に改定する方針を進めている。

自民党の安全保障調査会では、防衛費の増額は避けられないとの認識を改めて確認したうえで、NATO加盟国や韓国、オーストラリアなどの防衛費の水準を踏まえながら、増額の規模を検討すべきだとの見解が示された。
2025年にはNATOの加盟国が国防費の目標をGDP(国内総生産)比5%に引き上げた。オーストラリア政府も、現在GDP比2%にあたる国防予算を、2033年までに3.0%にまで引き上げる計画を発表している。
韓国については、2025年に発表された米韓首脳会談の共同ファクトシートに「可能な限り早期に、韓国の法的要件に沿って、韓国の国防費の支出をGDP比3.5%にまで増額する」との内容が盛り込まれた。
政府の2026年度(2026年4月〜2027年3月)の防衛費と関連予算は、合わせて10兆6,000億円規模となり、2022年度のGDPと比べておよそ1.9%の水準にあたる。
政府は2022年に安全保障関連3文書を改定し、2027年度に防衛関連予算をGDPの2%に引き上げたうえで、5年間で防衛費として合わせて約43兆円を確保するとしていた。
2022年度のGDPに対する防衛費の比率は、2023年度に1.4%、2024年度に1.6%、2025年度に1.8%と年々増えており、2025年度には補正予算を活用することで、GDPに対する防衛費を2%とする目標を2年前倒しで達成していた。
日本経済新聞によると、13日に開かれた自民党の安全保障調査会では、防衛費の規模の目標として、GDP比3.5%など具体的な数値を盛り込むべきだとの意見も出されたという。
GDP比3.5%という数値は、米国のドナルド・トランプ政権が日本に対し非公式に求めたとされる防衛費の規模だ。
自民党の安全保障調査会では、財源の確保策が示されないまま、防衛費の目標を数値で示すべきではないとの意見も出された。
日本経済新聞によると、この日の会議では、防衛費の財源の確保策として増税への言及もあったものの、具体的な税目に関する議論にまでは至らなかったという。
自民党による防衛費の論点整理の資料には、人工知能(AI)やドローンの活用など、新たな形の戦闘方法への対応に必要な予算や財源の確保が必要だとしたうえで、「NATO加盟国や韓国、オーストラリアなどの対応を検討しつつ、日本の主体的な判断によって予算の規模を検討すべきだ」と記された。
調査会の会議では、防衛費の規模に加え、海上の輸送路の防衛強化や航路の多様化を図る方策、海上保安庁の装備の拡充のための予算の確保の必要性などについても議論が行われた。
自民党の安全保障調査会は来月中に、3つの安全保障文書の改定に関する政府への提言を最終的に取りまとめる方針だ。













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