ジェンスン・フアン氏「AIが有用になったのは6か月前」…「AIを口実にした大量解雇」を強く批判

米半導体大手NVIDIAの最高経営責任者(CEO)であるジェンスン・フアン氏が、故郷である台湾を「人工知能(AI)革命の中心地」と位置づけ、AIが人間の仕事を奪うとの懸念に反論した。
来月2日に台北で開催されるコンピュータ・半導体展示会「COMPUTEX TAIPEI」を前に、社員向けの会合を開いたフアン氏は、NVIDIAの台湾への投資規模が5年前の10倍に拡大し、年間1500億ドル(約23兆8,900億円)に達していると明らかにした。
フアン氏は27日、「台湾はAI革命の中心地であり、先端チップやパッケージング技術が生産され、AIスーパーコンピュータが誕生した場所だ」と述べたうえで、「NVIDIAの投資は、台湾の優れたエコシステムをさらに活性化させるだろう」と語った。さらに、AIサプライチェーンにおける台湾の重要性を強調した。
NVIDIAは同日、4,000人を収容できる新社屋の起工式を行い、2030年完成予定のこの建物を、アジアにおけるAI研究開発の中核拠点として活用する計画も公表した。
AIが大量解雇を引き起こすとの懸念について、フアン氏は「AIが実際に生産的で有用なツールになったのは、わずか6か月前からだ」と指摘したうえで、「企業の管理職が2年前からAIを解雇の口実にしているのは、非論理的で怠惰な姿勢であり、到底受け入れられない」と批判した。

フアン氏はさらに「AIの影響は多面的に捉える必要がある」とし、「AIは、人々が失業を回避し、より大きな成功を収めるための手段だ」と説明した。
会合に先立ち、フアン氏は半導体大手TSMCの魏哲家会長や、台湾のPC大手広達電脳(クアンタ)の林百里会長らと会談し、下半期の新製品発売を控える半導体サプライチェーンの課題について意見を交わした。
AIブームを背景に、TSMCの3ナノおよび2ナノの先端プロセスへの需要が急増しており、供給不足への懸念が高まっているためだ。
フアン氏は「5年前には台湾内のNVIDIAの取引先は50社ほどだったが、現在は150社にまで増えた」と付け加えた。
フアン氏はまた、米国のドナルド・トランプ大統領の訪中代表団に急遽合流することになった経緯も明かした。「代表団が出発する当日の朝、トランプ大統領から直接電話があり、専用機に乗るよう言われた」と振り返った。
当時、トランプ大統領はフアン氏が米国東部のワシントンにいると思っていたが、実際には西海岸にいた。そこでトランプ大統領は、フアン氏にアラスカへ移動し、大統領専用機エアフォースワンに合流するよう指示したという。
フアン氏は急いで荷物をまとめてアラスカへ向かったものの、中国による半導体自給自足路線が強化される中、NVIDIAチップの対中輸出拡大の合意を取り付けることはできなかったと伝えられている。













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