
台湾は中国と直接対峙する海域で、米国製の高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース))」を使用した実弾射撃訓練を初めて実施した。米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、9日と10日の2日間、台湾軍が西部沿岸で中国軍の侵攻を撃退する模擬訓練を行ったと報じた。この日の訓練は、ロケットと砲撃で中国軍の上陸を阻止することを目的として、台中周辺20㎞の海岸線にわたって行われた。
台湾軍は10日、トラック搭載型のハイマースでロケット32発を発射した。発射地点は、中国軍が台湾侵攻に踏み切った場合、有力な上陸候補地として取り沙汰されている地域だった。特に台湾軍が中国本土と向き合う台湾海峡(西部沿岸)方向にハイマースを発射したのは史上初だ。
過去、ハイマースの実弾射撃訓練は台湾の南東部から太平洋方向に行われていた。今回の訓練は、中国が台湾海峡を越えてくればハイマースで撃つということを視覚的に明確に示したものだ。これについてWSJなどの海外メディアは、「台湾が中国を正面から対峙する戦略的要所で史上初めてハイマースを発射し、北京に強力な警告を送った」と分析した。
米国が開発したハイマースは、多連装ロケットシステム(MLRS)、つまり大口径の多連装ロケット砲を小型・軽量化した多連装ロケット砲システムである。複数のロケット弾を一斉に発射できるうえ、高い機動性も備えた兵器だ。ハイマースは誘導多連装ロケットシステム(GMLRS・精密誘導ロケット)を使用しており、GPS誘導システムを搭載して70~80㎞離れた標的を正確に攻撃することができる。特にハイマースから発射される戦術弾道ミサイル「ATACMS」は最大射程が300㎞に達し、中国本土の沿岸部から内陸深くまで射程に入る。
報道によると、台湾は米国からハイマースを計29台購入し、2024年に1回目の納入分として11台を受け取ったという。残りは今年到着する予定だ。さらに台湾は昨年12月、米トランプ政権から82台のハイマース及び関連装備を追加購入する案を承認された。そこにはATACMS420発も含まれている。














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