
米国のドナルド・トランプ大統領がCNN、MS NOW、Politicoの3メディアのホワイトハウスへの出入りを禁止する中、政権寄りのFOXニュースを含む米主要放送局5社が、トランプ大統領の放送取材を停止することを決めた。国連総会での演説や米中首脳会談などの大型イベントが、米主要放送局を通じて報道されない見通しだ。中間選挙を前に、こうしたイベントを政権の広報機会として活用しようとしていたトランプ大統領の構想は打撃を受けることになった。
21日(現地時間)、主要外信によると、CNN、ABC、CBS、NBC、FOXニュースで構成するホワイトハウスのテレビ共同取材団(プール)は同日から、各社が持ち回りでトランプ大統領を取材し、国内外の報道機関に映像を提供するプール取材を停止した。放送取材団は声明で「国民にとって、政府について正確で独立した情報を得ることは極めて重要だ」とし、「いかなる政権も、特定の報道機関の報道内容が気に入らないという理由で、その報道機関を制限してはならない」と述べた。
今回の決定により、トランプ大統領の姿を収めた映像は、これらの放送局が持つ全米のTVネットワークには配信されない。右派系の小規模放送メディアやYouTubeチャンネル、ホワイトハウスの公式YouTubeチャンネルなどで視聴することになる。
国連総会でのトランプ大統領演説、米主要チャンネルでは視聴困難か…ホワイトハウスが代替手段を案内

トランプ大統領が22日にニューヨークで行う国連総会演説は、米主要放送チャンネルで視聴することが難しくなる見通しだ。ホワイトハウスは記者団に送ったメールで、公式ホームページやモバイルアプリなど、トランプ大統領の演説を視聴できる手段を案内した。ホワイトハウスが視聴手段を直接案内するのは異例で、主要放送局による取材拒否が影響したとみられる。テレビのプール取材団が取材拒否を続ければ、23~25日に予定されている中国の習近平国家主席の訪米日程も、これらの放送局を通じて全米に中継されないとみられている。
トランプ大統領は、TVで自身や閣僚らがどのように映るか、視聴率がどの程度になるかについて、「執着」に近い関心を示してきた。2004年から14シーズンにわたって放送された人気番組『アプレンティス』への出演を通じ、TVが最も強力な宣伝手段であることを身をもって体感したためだ。トランプ大統領は今年7月、重要演説を予告したものの、ABC、NBC、CNNなどが生中継しなかったことを受け、「放送ライセンスを取り消すべきだ」と強く反発したこともある。
CNNなど3メディア、ホワイトハウス出入り禁止を巡り提訴

外交・安全保障の専門家らは、トランプ大統領が今回の米中首脳会談を、中間選挙を前にした「ショー」として活用するとみている。専門家らによると、弱腰だったバイデン前米政権時代とは異なり、自身の統治下で米国が強くなったことを示すとともに、代表的な「ストロングマン」である習主席と並んでワシントンD.C.を歩く姿を演出し、「強い米国が戻ってきた」というイメージを全米に発信しようとしているという。習主席の国賓としての訪米は11年ぶりとなる。しかし、放送局が取材を拒否したことで、こうした構想にも狂いが生じた。
同日、ホワイトハウスへの出入りを禁止されたCNN、MS NOW、Politicoは、ワシントンD.C.の連邦地方裁判所に出入り禁止措置を巡る訴訟を起こした。3社は訴状で「憲法は、大統領やその他の政府当局者が、単に報道内容が気に入らないという理由だけで、何の通知や手続きもなく、報道機関の合衆国憲法修正第1条上の権利と自由、財産上の利益を奪うことを認めていない」と主張した。
CNNは複数の情報筋の話として、「トランプ大統領の側近であるナタリー・ハープ氏が先週、大統領に報道内容を見せた後、トランプ大統領が3メディアの取材を禁止した」と報じた。具体的には、Politicoのグラフィック資料を見たトランプ大統領が激怒し、その後、TVの報道映像も視聴したと伝えられている。

















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