
マイクロソフト(MS)が人工知能(AI)の導入で、昨年だけでカスタマーセンター部門のコストを5億ドル(約730億7,000万円)以上削減したことが分かった。
9日(現地時間)のブルームバーグ通信によると、MSはここ数カ月で数千人規模の人員を削減する一方、AIツールを導入してコスト削減と生産性向上を同時に狙っている。
MSの最高商業責任者(CCO)ジャドソン・アルトフは、AIが営業、顧客サービス、ソフトウェア開発など幅広い領域で効率を押し上げているとし、特に中小規模顧客への対応業務をAIが急速に置き換えていると語った。
さらに、AIが新製品開発コードの約35%を自動生成し、製品の市場投入速度を大幅に引き上げたと強調した。
MSは先週、全従業員のおよそ4%を削減すると発表したが、5月にも約6000人を整理しており、リストラは二度目となる。
AI活用による効率化はすでに数千万ドル規模の追加収益を生み出しているという。
同社は2025会計年度に総額800億ドル(約11兆6,927億円)を投じる計画で、投資の大半はAIサービス需要の拡大に備えたデータセンター増強に充てられる。
テック大手はAIを次世代成長エンジンと位置づけ、巨額投資を続ける一方、リストラなどのコスト削減策で収益性の確保にも動いている。
MS株は前日比1.39%高の503.51ドルで取引を終えた。
注目の記事