
イギリスのキア・スターマー政権が、イランによる安価な量産型ドローン攻撃への対抗策として、迎撃用ドローン「オクトパス(Octopus)」数千機を中東地域に配備する検討に入った。英紙「The Telegraph」が14日(現地時間)報じた。
報道によると、スターマー首相はウクライナ向けに英国内で開発・生産されている「オクトパス」を中東へ転用する可能性を精査している。オクトパスはタコのような多脚形状が特徴の迎撃専用ドローンで、1機あたり約3,000ドル(約48万円)と極めて安価だ。月間数千機の量産体制が整っており、ロシアが多用するイラン製自爆ドローン「シャヘド(Shahed)」を「安価な兵器で相殺する」目的で開発された。
英国防省関係者は「ロシアとイランによる『侵略の枢軸(axis of aggression)』に対抗するため、ウクライナで培われた革新的な防空技術を中東でも活用する必要がある」と指摘。イラン製のシャヘド型ドローンは1機約2万ドル(約320万円)と安価ながら、多数の同時投入により米軍の高価な防空システムを消耗させる戦術を展開しており、低コストな迎撃手段の確保が急務となっている。
中東情勢は、2月末の米朝・米イ対立の激化以降、一段と緊迫している。クウェートのシュアイバ港では3月1日、イランのドローン攻撃により米軍兵士6人が死亡。英軍のアクロティリ基地(キプロス)やイラクの拠点も攻撃対象となっている。これに対し、米国のドナルド・トランプ大統領はスターマー首相の対応を「遅すぎる」と厳しく批判。日本を含む同盟5カ国に対し、ホルムズ海峡の安全確保のための軍艦派遣を強く要求している。
英国は最新鋭の45型駆逐艦「ドラゴン(HMS Dragon)」を東地中海へ急派しており、来週にも到着する見通しだ。元海軍参謀総長のウェスト卿は「航行の自由を守る多国間枠組みに英国も加わるべきだ」としつつも、バーレーンからの艦艇撤収による戦力空白を懸念している。英政府は湾岸地域へのさらなる艦艇派遣を検討中だが、ウクライナ支援との資源配分を含め、難しい判断を迫られている。















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