
アップルが次世代フォルダブルiPhoneに、サムスンディスプレイの折り目防止技術を採用する見通しだ。社内設計に頼らず外部ソリューションを取り入れることで、初代フォルダブル機の量産を確実に進める狙いがある。
TFインターナショナル証券のアナリスト、クオ・ミンチは15日「安定した供給を確保するため、アップルはサムスンの『シワ消し』ソリューションを選択した」と指摘した。
この決定により、サムスンと長く協業する韓国企業ファインエムテックがディスプレイ用メタルプレートを供給する。プレートはヒンジ内部で応力を分散させ、折りたたみ時の画面シワを大幅に抑える核心部品だ。

メタルプレート1枚あたりの価格は30〜35ドル(約4,465〜5,209円)。従来のエッチングではなくレーザードリルで微細孔を開け、耐久性とシワ抵抗を高める先進技術を採用する。
ファインエムテックはすでにサムスン折りたたみスマホの主要サプライヤーであり、アップル向けでも注文の80%以上を握るとみられる。クオ氏は「2026年第1四半期にメタルプレートの出荷を開始し、同年の出荷枚数は1,300万〜1,500万枚に達する」と予測している。
初代フォルダブルiPhoneの価格帯は2,000〜2,500ドル(約29万7,000円〜37万2,000円)になる見込みで、デザイン上の制約からFace IDが省かれ、Touch IDが側面ボタンに復活する案が浮上している。
アップルは革新的デザインと実用性の両立を掲げる一方で、サムスン技術への依存度が急上昇しており、両社の「折りたたみ覇権」争いは新たな段階に突入しそうだ。
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