
中国で、交際していた男性の死後、その父親と結婚した女性をめぐり、家族との間で激しい対立が起きている。
チャイナドットコムなど中国メディアの報道によると、広東省仏山市順徳に住むAさん(86)は、2022年に妻を亡くして以降、息子と同居していた。娘も1人いるが、すでに結婚して家を出ている。
昨年初め、息子が当時53歳の交際相手Bさんを家に連れてきて、3人での同居生活が始まった。BさんはAさんの食事や生活面を支え、身の回りの世話をしていた。
しかし今年2月、息子が肝疾患で急逝。これをきっかけに関係がこじれ始める。娘はBさんを家から追い出し、父を介護施設に入所させようとしたが、Aさんがこれを拒否したことで対立が表面化した。
その1か月後、AさんとBさんは結婚を発表。娘は「Bさんには父の名義の財産を狙う意図がある」と主張した。Aさん名義ではないものの、亡き妻の名義で不動産が2件存在しているという。
一方のBさんは、「結婚は財産目的ではなく、Aさんが施設に入ることを防ぐための決断だった」と反論。さらに「問題の不動産は違法建築であり、村の共有財産なので勝手に譲渡できない。財産を狙っているのはむしろ娘の方」と強く訴えた。
Aさんも「Bさんは私に親身に接してくれた。逆に娘は頻繁に来ては私を脅したり、家の設備を壊したりして生活に支障をきたしていた」と証言している。
両者の対立は激化し、現在は暴行や器物損壊などの容疑で互いに告訴し合う事態に発展している。
地域の村委員会によると、警察や村の法律担当者などが10回以上にわたり仲裁を試みたものの、今のところ解決の糸口は見えていないという。