空を舞う魚の群れ
カリブ海で発生した驚きの自然現象
カリブ海に浮かぶ島で、まるで空を飛ぶような魚の群れが目撃され、SNSを中心に注目を集めている。
現地時間4日午後、中南米のフランス領グアドループ諸島に位置するベ・マオー湾で強力な竜巻が発生。海中にいた魚たちを巻き上げ、そのまま空へと舞い上がらせた。

InstagramやX(旧Twitter)には、「魚の群れが竜巻に乗って空へ飛んでいった」とする映像や目撃情報が続々と投稿され、見る者の驚きを誘っている。
投稿された動画には、魚の群れが竜巻に吸い上げられ、風に乗って空中を漂う幻想的な様子が映し出されている。一見すると鳥の群れのようにも見えるこの光景は、まさに自然が生んだ奇跡といえるだろう。
空に舞い上がった魚の一部は、風に流されて陸地にまで運ばれ、実際に道路へ落下したという。
グアドループの気象当局は、この竜巻により一部の村で被害が発生したと発表。現在、地域当局が被害状況の確認と住民支援にあたっている。
この地域では毎年竜巻が確認されているものの、魚の群れが空を飛ぶといった現象はこれまで報告がなく、地元住民の間でも大きな話題となっている。
なお、似たような事例は2023年2月にも報告されている。オーストラリア北部のラジャマヌという町で、数百匹の魚が空から降り注いだのだ。専門家の分析によると、約500km離れた河川で起きた暴風雨が魚を巻き上げ、上空から落下させたと考えられている。
気象の専門家によれば、竜巻によって水面近くの生き物が空中へと巻き上げられる現象は極めて珍しいが、条件が揃えば実際に起こり得るという。