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「サルも誘拐をする」!?他種の赤ちゃんを奪う、サルの奇行に学会騒然…「母性」か「暇つぶし」か

竹内智子 アクセス  

引用:マックス・プランク動物行動学研究所
引用:マックス・プランク動物行動学研究所

パナマのとある島で、サルが他種の赤ちゃんザルを誘拐するという不可解な現象が確認され、学界の注目を集めている。20日(現地時間)、AP通信などの海外メディアによると、パナマから約55km離れたジカロン島で発生した「サルによる誘拐事件」を分析した研究結果が、国際学術誌『カレント・バイオロジー(Current Biology)』の最新号に掲載されたという。

この島には人間が住んでおらず、絶滅の危機に瀕した多くのサルが生息している。ドイツのマックス・プランク研究所などの国際共同研究チームは、島内に80台以上のカメラを設置し、15か月にわたりサルたちの生態を観察したが、その中で、驚くべき奇妙な光景が記録された。知能が高いことで知られる「フサオマキザル(capuchin monkey)」が、別種である「ホエザル(Howler monkey)」の赤ちゃんを背中に乗せている姿が確認されたのだ。とりわけ、このフサオマキザルが通常は他種との交流を避ける傾向があり、しかもオスであったことから、研究チームは極めて異例の行動であるとして注目したという。

引用:マックス・プランク動物行動学研究所
引用:マックス・プランク動物行動学研究所

研究チームは、2022年1月から2023年3月の間に、少なくとも5頭のフサオマキザルが、11頭以上のホエザルの赤ちゃんを誘拐したと分析している。さらに不可解なのは、誘拐された赤ちゃんザルが餌として扱われた形跡もなく、一緒に遊んだり、世話をされたりする様子も確認されなかったことだ。

研究を主導したドイツのマックス・プランク研究所の動物行動生態学者、ジョーイ・ゴールズバラ氏は、「これは非常に衝撃的な発見で、動物界でこのような行動はこれまでに見たことがない」と驚きを示した。その上で、「同種や異種の捨てられた赤ちゃんを保護し、育てる例はサルの世界にもあるが、今回のケースではそうした行動は一切見られず、彼らはただ赤ちゃんを背負っていただけで、自らに利益をもたらす行動とは言えなかった」と説明している。そして、最も痛ましいのは、こうして誘拐された赤ちゃんザルたちは母親の母乳を得られず、最終的に飢え死にしてしまったという点である。

引用:マックス・プランク動物行動学研究所
引用:マックス・プランク動物行動学研究所

では、なぜフサオマキザルはこのような奇妙な誘拐行動をとるのだろうか。これについては、現時点ではあくまで仮説の域を出ない。研究チームがまず挙げたのは、「母性本能」のような感情的な動機である。ゴールズバラ氏は、「フサオマキザルは誘拐した赤ちゃんと接する際、常に穏やかな態度を見せていた」と語り、「混乱はあるものの、何らかの世話をしたいという動機が働いている可能性がある」と推測した。

もう一つの可能性として指摘されているのは、「退屈から生まれた新たな行動」である。実際、ジカロン島は餌が豊富にある一方で、外敵となる捕食者が存在せず、フサオマキザルにとっては天国のような環境だという。研究に参加した米スミソニアン熱帯研究所のブレンダン・バレット氏は、「この島のサルたちは時間的余裕があるため、道具を使うほどに発達している」と述べたうえ、「退屈さゆえに、新たな行動や儀式的な習慣が生まれることもある」と説明した。さらに、「サルたちはただ退屈を紛らわすため、あるいは生活の時間や空間を埋めるために何かをしているのかもしれない」とし、「その姿はまるで、人間の行動を映す鏡のようにも見える」と付け加えた。

竹内智子
takeuchit@kangnamtimes.jp

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