「オーバーヘッドシャワー」がついたシャワールームが人気を集める

日本で、浴槽を設置しない「浴槽レス住宅」が、若い世代を中心に人気を集めていることが明らかになった。
去る20日、読売新聞によると、不動産総合企業シノケングループの子会社であるシノケンプロデュースは、東京23区内の駅近エリアに浴槽のない賃貸マンション「アバンド」約1万戸を供給したという。
バルコニーと浴槽を省き、居住スペースを広げたこの物件は、現在入居率98%を記録している。
「アバンド」に住むある男性は「2021年に一人暮らしを始める際『いかに手間を減らせるか』を考え、手入れや管理が少なくて済む浴槽レス住宅を選びました」と語った。さらに「毎日シャワーは使っていますが、特に掃除をする必要はなく、水滴を拭き取るだけで済む点が気に入っています」と説明した。
こうしたニーズに応え、不動産業者は浴槽を取り除いて空間効率を高める住宅の開発に注力しているという。
伊藤忠都市開発が分譲した「クレヴィア両国国技館通り」では、全77戸のうち25戸が「浴槽なし・30㎡」のプランとなっている。代わりに、シャワーの快適性を高めるため、頭上からお湯が出る「オーバーヘッド型シャワー」を設置した。
専門家は、若い世代を中心に「湯舟に浸かる習慣」にこだわらないライフスタイルが広がっていると分析している。
不動産情報プラットフォーム「ライフルホームズ」のアナリスト・中山登志朗氏は「浴槽レス住宅は5年ほど前から広まり始めました」とし「浴槽にお湯を張るための水道代や入浴にかかる時間を『コスパが悪い』と考える若者が増えているようです」と指摘した。