
これは、昨年6月に南アフリカの夜空を17時間かけて撮影した写真だ。天の川(Milky Way)の帯が左下の隅から対角線上に伸び、中央右側には色とりどりのへびつかい座ロー星(Rho Ophiuchi)星雲、上部には大きな赤い円形のへびつかい座ゼータ星(Zeta Ophiuchi)星雲が広がっている。一般的に、赤い光は水素ガスが励起されて発光する星雲から放たれたものであり、青い部分は若く明るい恒星の光を選択的に反射する星間塵を示している。濃い星間塵は、通常は暗褐色に見える。この一枚には、夜空に輝く象徴的な天体が数多く写されており、とりわけ明るく輝く恒星アンタレス(Antares)やさそり座の球状星団M4、そして青くたなびくブルー・ホースヘッド(Blue Horsehead)星雲が、夜空にひときわ存在感を放っている。