
エジプト南部ルクソールの「ドラ・アブ・アルナガ・ネクロポリス(古代の共同墓地)」から、新王国時代(紀元前1550〜1077年頃)に造られたとみられる古代墓3基が新たに発掘された。
エジプト観光遺物省は26日(現地時間)、このことを発表した。墓に刻まれた文字の解読により、これらが当時の高官のものであることが確認されたと説明している。
当局によると、そのうち1基はラムセス大王の統治期に、アムン大神殿で勤務していた「アムメムイペト」という人物の墓であることが判明したという。


残りの2基は、穀物貯蔵庫の監督官「バキ」、そしてオアシスの寺院監督官や作家、北部都市の管理官など複数の役職を務めた「S」という人物のものと推定されている。
観光遺物省は今回の発掘で多くの彫像や遺物が見つかったと発表し、関連写真も公開した。
国家遺物最高委員会のムハンマド・イスマイール・ハレド事務総長は「墓の主をより詳しく特定するには、他の墓に刻まれた文字も追加で分析する必要がある」と述べた。
一方、今夏に「エジプト博物館」の開館を控えており、今回の発掘は特別な意味を持つ。新博物館はエジプト全土で出土した遺物10万点を展示する予定だ。正確な開館日はまだ決まっていない。