飼い主が現れたものの結局放棄…保護施設で「犬生大逆転」の準備中
韓国の静まり返った町の路地に現れた一匹の見慣れない犬。その犬の首にはなんと30kgもの重いバーベルプレートがぶら下げられていたという。
今月2日、捨て犬の保護施設兼譲渡サイト「君と一緒にワンニャン(韓国語原題訳)」に、犬「ベル」のエピソードが投稿された。
ベルを最初に発見したA氏によると、ベルは首輪にバーベルプレートを付けたまま、ぐったりとした体で座り込んでいたという。さらに、脚からは血が流れていたとのことだ。

そこで町内の防犯カメラを確認してみたところ、衝撃的な映像が確認された。ベルは近くの山から重い鉄の塊を引きずって降りてきては、数日間町をさまよいながら必死に生き延びようとしていたのだった。
その後、通報を受けてベルは韓国の京畿道・広州(キョンギド・グァンジュ市)の市立保護施設へ移されることになったという。
飼い主と名乗る人物が現れたが…再び見捨てられる
市の保護施設に移されると、一定期間(通常10日間)飼い主を探す公告が掲載される。しかし、この期間内に飼い主が現れない、または譲渡先が見つからない場合、安楽死が実施される。
ベルの公告が掲載されると、ある男性が飼い主だと名乗り出た。彼は「一時的に山に繋いでおく場所がなかったのでバーベルを使った」と釈明し、過去の写真も提示して飼い主であることを証明したという。
しかし、動物虐待の疑惑が浮上すると、結局、男性は公告期間が終了するまで姿を見せなかった。
こうしてベルは再び「捨てられた状態」となり、保護施設で安楽死の危機に直面することになった。
人間を恐れつつも、目には好奇心がいっぱい
結局、A氏とサイト側のスタッフが手を差し伸べることにしたという。問題は健康状態だった。検査の結果、ベルはフィラリアにかかっていることが判明したのだ。
直ちに注射を打って治療を始めなければならないが、ベルは人間に対する恐怖心が強く、警戒心が激しい状態だったという。
保護者は「治療を始めるには、まずベルと仲良くなる必要がある」とし「ベルも頑張っているのだから、私たちも一緒に頑張ろう」と決意を語った。
生きるために重い鉄の塊を引きずって山から下りてきた犬、ベル。今度こそ、人間と共に幸せに暮らしていけるように、ベルの「犬生大逆転」を願うばかりである。
犬を虐めるのは何故か?
安楽死?残酷である!