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【T・レックスの祖先】新種ティラノ「カンクウルウ」発見!草食恐竜の腸内化石で「恐竜進化の空白」また埋まる

有馬侑之介 アクセス  

骨格の分析により中型の体格「カンクウルウ」を発見

アジアなどへ移動し多様な種に分化

最大の竜脚下目、草食性を再確認

引用:Nature、Julius Csotonyi
引用:Nature、Julius Csotonyi

 

映画『ジュラシック・ワールド』には中生代の地球を支配した多様な恐竜が登場する。数多くの恐竜が一瞬にして姿を消したため、現在まで恐竜の生態や進化については完全には解明されていない。

こうした中、日本の北海道大学総合博物館、北海道大学、カナダのカルガリー大学、ケープブレトン大学、ロイヤル・ティレル古生物学博物館、、アメリカのノースカロライナ州立大学、モンゴル古生物学研究所の共同研究チームは、中生代の白亜紀に地球を支配した「ティラノサウルス・レックス」の新たな近縁種を発見した。この研究結果は科学誌『ネイチャー』6月12日号に掲載された。

ティラノサウルス・レックスを含むユーティラノサウリア類は、約6,600万年前までアジアと北アメリカを支配した大型肉食恐竜群だった。これらはより小型のタイニーティラノサウロイド類から進化したと推測されるが、進化の過程を裏付ける決定的な化石はこれまで発見されていなかった。

研究チームは、50年以上前の1972〜1973年にモンゴルで発見された2体のティラノサウロイド(小型のティラノサウルス類)の部分骨格を再分析した。その結果、これらが新種のティラノサウロイドに属することを確認し、「カンクウルウ・モンゴリエンシス」と命名した。系統解析によると、今回確認された新種はタイニーティラノサウロイドと巨大ティラノサウルスの中間段階に位置づけられた。研究チームによると、カンクウルウのような中型ティラノサウロイドがアジアから北米大陸に渡った後、我々がよく知るティラノサウルス・レックスを含む多様な種に分化したという。その後、その中の一種がアジアに戻り、ティラノサウルス・レックスの近縁種であるアリオラムス類、ティラノサウルス類を形成したとされる。

研究を主導したカルガリー大学のダラ・ゼレニツキー教授は、「一般に白亜紀の大型捕食者としてティラノサウルス・レックス一種のみが想起されがちだが、ティラノサウロイド類の中で複数の種がそれぞれ中位捕食者および最上位捕食者として異なる生態的地位を占めていたことが本研究で明らかになった」と説明した。

一方、オーストラリアのカーティン大学、恐竜時代自然史博物館、メルボルン大学、ニューイングランド大学、イギリスのユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)、アメリカのコロラド大学ボルダー校、スウェーデン自然史博物館の共同研究チームは、竜脚下目のお腹から発見された植物化石により、これらの恐竜が草食動物であったという長年の仮説を再確認したと今月11日に発表した。この研究結果は生命科学分野の国際学術誌『Current Biology』の6月10日号に掲載された。

恐竜の食性に関する研究は、中生代の生態系における恐竜の役割と位置づけを理解する上で重要である。中生代最大の体格を誇った竜脚下目は、シダ植物を摂取していた草食恐竜として知られていたが、腸内容物である「コプロライト」が発見されたことはなかった。竜脚下目が草食性であるという仮説は、歯の摩耗状態、顎の形状、首の長さといった解剖学的特徴に基づくものにすぎなかった。

研究チームは、オーストラリアのクイーンズランド州にあるウィントン層で中期白亜紀の竜脚下目のコプロライトと推測される化石を発見した。今回発見されたコプロライトは、針葉樹の葉、種子・シダの胞子嚢、被子植物の葉を含む多様な植物で構成されており、竜脚下目の恐竜が植物を選択的に摂取するのではなく、クジラのように無差別に大量摂取する動物であることを示していると研究チームは説明した。そして、植物標本の分析から、竜脚下目が口で食物を咀嚼して嚥下するのではなく、腸内発酵と腸内微生物に依存して消化していたことが明らかになった。

有馬侑之介
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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